ひろしの詩
あなたの色になりたい
ふたつのものが
ひとつにまじりあうとき
どちらかが
どちらかをしはいするのではなく
白と
赤が
混じりあい
桃色になるような
新しさが欲しい
ぼくと
あなたが
混じりあって
ひとつの形にはなれないけれど
子供たちは桃色
あなたより
ぼくよりも
たくさんの未来がある
たくさんの希望がある
ぼくもあなたも
新たな
未来と希望を手に入れた
いがみあうことはやめよう
子供によくないわ
お金が足りないわ
ぼくはがむしゃらに働いた
ぼくは自分の色がなくなっていくことが
悲しかった
あなたもそう
あなたの色は褪せていた
子供色に同化していた
自分たちが
自分の色に戻れたのは
還暦まじかになってからだろうか
あなたの色は
青空の色に見えた
ぼくは自分の色を
あなたに訊ねたかったが
ぼくはあなたと同じ色がよかったから
あなたと同じ色がよかったから
青空に
青がいいねと言った