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吉葉ひろし
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ひろしの詩
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紫色の音
老いた君の肌の中から
バラの花が咲いた
風鈴のような涼しい音が聞こえる
熱帯夜の夜だった
何かを探している
言葉に聴こえる
その言葉にはバラの香りがあった
香りに包まれた言葉であった
若い時の君を思い出す
愛と言う言葉が聞こえ始めた時の頃
君のからだは花に埋め尽くされていた
花壇のようだった
紫色の音は
そこから聞こえてくるようであった
若い頃の僕たちの
あの日々の音だ
作品名:
ひろしの詩
作家名:
吉葉ひろし