小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

赤のミスティンキル その後の物語

INDEX|17ページ/18ページ|

次のページ前のページ
 

◆◆◆◆

 意識のみの存在であるミスティンキルとウィムリーフ。物質界に顕現している時間が限界を迎えようとしていた。
「……君の身体を殺めてしまった」
 レオズスが詫びる。
【デュレクウォーラに身体を持っていかれてからは、執着はしていません】
 ミスティンキルが応えた。
【おれは彼女に敗れたけれど、最後にウィムが勝利した】
「そう捉えてくれるんであれば、僕の罪の意識も少なくて済む」
 と、レオズス。
「しかし、これからどうする?」
「わたしは“月の界”へ戻ります。フィエルの意識も、あそこならば穏やかに過ごせるから」
 フィエルのことを理解したウィムリーフがレオズスに言う。
【……ならばおれも。共に月へ行こう】
 ミスティンキルとウィムリーフは視線を交わした。
【エリスメアのことを見守って下さい】
「……父親として、承知した」
 ティアー・ハーンは笑った。
「大丈夫。あの子の人生も、魔法のこれからも、ね」
【では、これでさらば、だな】
 アザスタンが言った。
【さて、どうかな】
 と、ミスティンキル。
【我ら龍は、“炎の界《デ・イグ》”で繋がっているゆえに】

 そしてミスティンキルはウィムリーフを乗せると、天高く駆け上がっていった。