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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「美那子」 信頼 二話

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「美那子、お兄ちゃんは気を遣って言ったことよ。確かに下品だけど怒らないでやって」

「お母さんはいつだってお兄ちゃんの肩を持つよね。私に内緒にしていることばかりだし」

父親の彰がこれに反応する。

「美那子、なにが内緒にしていると思っているんだ?お父さんに言えないことなのか」

「言えなくはないけど、やめておく。それよりお兄ちゃん話すことがあるんじゃないの?私に」

秀一郎は自分から話そうと思っていたことを先に言われたことでちょっとためらった。

「秀一郎、美那子に話すことってなんだ?」

「父さん、実は彼女が出来たんだよ」

「ほう、それはいいことだ。可愛い子なんだろうな?」

「美那子と同じ学園の大学生なんだけど、母さんと三人で行った旅行で知り合ったんだ」

「ふ~ん、そういう出会いがあったのか。美那子と同じ学園なら素性は悪くないな。仲良くしろよ」

「お兄ちゃん、やっぱりそうなんじゃない。私が聞くまで言わないつもりだったのよね?」

「違うよ。今日美幸と会ってお前に話すと言って来たんだよ。まさか美幸から先に聞いたという事か?」

「先に聞いたというより、私がどういう付き合いなの?って聞いたらお兄ちゃんから聞いてと返事したからピンと来たの」

美那子の機嫌が悪かったのは生理が来たからではなく、兄がやはり美幸と深い付き合いをしているという事がわかったからだ。
長かった美那子の兄への思いはこの日を境に冷めてゆく。

拍車をかけるように父親との離婚話を翌日母親から聞かされて、自分だけ除け者にされているような気分になっていた。
それは、兄が母親の話を聞いても驚かなかったことで事前に知っていたと解ったからだ。

しばらくの沈黙の中で重い口を美樹は開いた。

「ごめんなさい。謝って済むことじゃないわね。あなたたちの許せない気持ちはわかるけど、二人を生んで育ててずっと頑張ってきた。それだけは解って欲しい」

「母さん、もういいよ。父さんは身勝手すぎる。美那子も母さんを嫌いになんかならないよ。そうだろう?」

「うん、離婚は夫婦で決めたことだから仕方ないと思うの。それより聞きたいことがあるの。お父さんが出て行ってこの家に三枝さんが来るという事は無いよね?」

美那子の疑問は美樹の心に強く刺さった。