小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

グレイ家の兄弟 全ての始まり

INDEX|2ページ/2ページ|

前のページ
 

 グレイ家のニート兄弟がそんなふうに騒いでいると、眼鏡を掛けた白衣姿の太ったおじさんがやってきた。
「ほやほや、レーダーが強く反応してますなあ」
「あっ、ドクター・フリック」
 フレディは、珍発明家を通称で呼んだ。
「ドクター・フリックのしわざかよ」
 ジョンが、あきれたように言った。
「いったい俺たちに何が起こったんだ。説明してくれ」
 ブライアンにそう言われて、ドクター・フリックは説明をはじめた。
「実はわし、『エレメンタルウエーブ』っちゅうものを開発したんだす」
「エレメンタルウエーブって、何だ!?」
「ほえ〜。エレメンタルウエーブというのは、火、水、雷、土の四つの属性を持つエネルギー体なんだす。それを浴びた生物は、その属性の能力を使えるんだす」
「じゃあ、俺たちの体に異変が起こってるのは、そのエネルギー体の影響なんだな」
 ブライアンが真顔で言うと、ドクター・フリックがうなずきながら答えた。
「ほえ、そういうことだす」
「属性とかエネルギーとか、何かゲームの世界みたいだな」
 ロジャーがちょっとワクワクしながら発言したが、末弟のジョンが心配そうに尋ねた。
「じゃあ、僕たちどうすれば元に戻るんですか。この体じゃ、普通に暮らせなくなりそうだ」
 ドクター・フリックも困った顔をした。
「いや〜、それなんだすが…今、エネルギーを無力化する装置を開発中で、今しばらく時間がかかりそうだす。もう少し我慢してほしいだす」

 グレイ家の四兄弟は、そろってため息をつき、長兄フレディがつぶやいた。
「マジかよ」

 しかし、このときの彼らはまだ知らなかったのだ。自分たちがとんでもない戦いに巻き込まれることを。