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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「美那子」 発覚 二話

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美那子がバイトをしているコンビニを一度見ようと地下鉄に乗り自宅とは反対方向へ向かう。駅から少し歩いたところにあったコンビニは繁盛していた。駐車場にはたくさんの車が停まっていた。トラックも多かった。
どこかで見たような車があったので近づいてみるとそれは母親の車に違いなかった。
母さんが美那子の様子を見に来たのだと思い、直ぐに中へ入った。

美那子はバイトではなかった。
母親の姿も無かった。
レジにいる女性が三枝という名札をつけていたので、秀一郎はちょっと複雑な思いを感じた。
母親は車を置いてどこにいるのだろうかと考えたが解らなかった。

もしやと思い家に電話をすると美那子が出て、母親は居ないと答えた。
やはりここにある車は母のものだ。
色々と考えながら自宅へ戻った秀一郎は美那子にバイト先を見てきたと話した。

「ええ?お兄ちゃんコンビニへ行ってきたの?」

「ああ、お前がどんなところでバイトをしているのか知りたかったからな」

「そうだったの。嬉しいわ。ねえ、それより美幸さんとはどうだったの?」

「どうだったって・・・家に行ってお母さんと会って話して晩ごはん食べて帰って来ただけだよ」

「またウソ言って、顔に書いてあるわよ、したって」

「バカなこと言うなよ。お前高校生だろう。したなんて、はしたない言葉使うな」

「兄妹だからいいの。気持ち良かった?」

「だから、してないって言うの。話をしてご飯食べただけ」

「じゃあ、美幸さんに聞いてみようかな?いいの」

「聞けばいいよ。同じこと言うだけだから」

美那子は兄が自分に気を遣ってくれていると強く感じていた。

秀一郎はコンビニで母の車を見たことを言おうかどうか迷っていた。
その前に母が何と言って出かけたのか美那子に聞いた。

「なあ、母さんどこかへ行ったのか?」

「うん、友だちと約束があるから出掛けたみたい。お兄ちゃんが晩ごはん食べるって電話くれたから、私とお母さんはピザを注文して食べたの」

「そうか、出掛けるって言ったのか」

「どうしたの?お母さんに話したいことでもあったの?」

「いや、違うんだ。帰ってきたら言うから気にするな」

美那子は何かはっきりしない言い方に疑問を持ったが、それより美幸との真相が聞きたかった。