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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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金曜日のアウトドア 最終編

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 四男のヨハンと六男のトミーの二人が泣いていると、木材を伐採する機械の音が聞こえてきた。彼らは、はっとした。その音は、どんどん大きくなってくる。トミーは、
「来る!」
 と言うと、ヨハンを連れて急いでそこを離れた。

 あと僅か100メートルでヴォルフスヴァルトを抜けようとしたそのとき、あの狼マスクの人間が2人の前に立った。その人は、チェーンソーを鳴らした。
「おまえ…」
 トミーが、悲しみと怒りに満ちた目で狼マスク人間に言うと、狼マスクは、こすり出すような声を出した。
「キ、キ、ユ、ユ」
 モリッツ6兄弟の末弟は、勇気を振り絞って怒鳴った。
「手に持ってるものを捨てろ!」
 しかし、狼マスクは首を横に振ると、トミーののど元にチェーンソーを近付けた。ヨハンは叫びながら目を覆った。
「やめろ化け物!やめろ!」