ホワイトロード
心に叫び自分を落ち着かせようとする香、しかし自らの心拍も上がり手も震えて
また銃弾を撃つが当たらない、小さすぎるターゲットに困り果てた香、しかしここ
であきらめる訳には、行かない、ふっと息をつきそしてまた構え、そして弾を撃つ
そして命中した、そして巨大化したAIロボットは、モニュメントを割るかの様に
崩れ去っていく、落下する衝撃音と共に崩れていったのだった、そして煙がまき、
辺り一面は、粉くずが散りばっていったのだった、
そして亜紀が香に合流して香のことを後ろから抱きしめたのだった、
「終わったわ、香、よくやった、大丈夫ね」
「はい、私やりました、はあ、やりました、、終わりました」
「落ち着いて、大丈夫、疲れたね、香」
「私?震えてますか?はあ、」
そのばに崩れる香、の膝を道路へと付き、疲れ果てた体を隠しきれなかった、
そしてしばしして、現場へと秋庭たちも到着したのだった、
「ご苦労様、香さん、よくやってくれました、助かりました」
「いいえ、私だけの力では、ありません、亜紀さんも転倒したほどだし」
「私は、大丈夫よ、痛みもないわ、上手く転んだみたいだし」
「河合も一応は、検査するように、君たちは、もういい、あとの処理は、こちら
でする、一応の危機は、脱した、ありがとう、感謝する」
二人に頭を下げた秋庭、そして振り向き去ろうとしたところへ香が言葉をかけた
「秋庭さん、ありがとう、私、生きるところができた、どうすればいいか分からず
いました、純也を亡くしてどうしていいか分からないときあなたが助けてくれた
感謝してます、私の心の中のホワイトロードが今ここで見えました」
そして秋庭が振り向き応えたのだった、
「心の中のホワイトロードですか、無限に広がり続ける異次元との境にある道こそ
人一人の人生かもしれませんね、自分にも見えたよ、香さん」
その二人の間に立ちそして亜紀も応えたのだった、
「心の中のホワイトロードは、誰にでもあるわ、そして誰にでも現実もあるだけ
その現実にくじけ立ち上がれない人たちもいることでしょう、思い通りになら
ずに、でもそれでもいいこともある、きっと誰にでもある、」
そして一か月が経ち
私、香は、また日常を取り戻していた、朝が来て娘の留美を起こしまた新たな日を
迎えていた、私たちの定例会ともなったモーニングの会に再び出席ともなった、
亜紀さんの紹介で知り合った人たちとあいさつをし楽しい朝を迎えていたのだった
娘の留美は、また大好物のワッフルを食べながら保育園のお友達が持っていた物が
欲しいとおねだりをしてきた、だから私は、今度の休日に買ってあげると約束した
モーニングの会のリーダーでもある亜紀さんも娘さんの聖子ちゃんを連れちょっと
遅れてやって来た遅刻してごめんと謝る亜紀さんは、聖子ちゃんにいろいろと叱ら
れ周りを笑わせていた、また寝坊したと、これも会の恒例ともなっていた、
そしてお友達になってくれた寺本さんに交際を以前から申し入れられてもいた
私もいい人なので付き合おうと考えている、寺本さんのお子さんたちにも気に入られ
いろいろと話もしていた、私にも楽しく過ごせる人たちに囲まれていい人生になるか
もしれないとちょっとは、思いだした、
そしてホワイトロードへと亜紀さんと出勤した、入り口の警備に人にあいさつを
されそして受付の彼女たちにもあいさつをされ今日も仕事へと切り出すことにした
そしていつもの様に再びホワイトロードへと入った、バイクに乗り私は、走り出す、
それが私の選んだ仕事となった、
人が働くには、いろいろ事情がある、私の様に死んだ夫の借金のために働く女も
きっといるでしょう、そして亜紀さんの様に女一人でも生きていきたいと思い働く
人もいるでしょう、自分のため、家族のため、社会に認められるため人は、様々でも
ある、私は、いつまでホワイトロードで働けるかは、分からない、とりあえず目的は
夫の借金の返済が目的、そして次は、娘の留美の明るい未来のためにも働き続けたい
そしてもう一つは、自分のため、しかしその自分のためがもう一つ見えてないのも私
自身でもある、それができるだろうか?それが最も難しいのかもしれない、その理由
が分かるまで私は、ホワイトロードでただ走るだけかもしれない、
「香、指令よ、AIロボット出現、ホワイトロードに穴も開いた、行くわよ」
「了解、亜紀さん、ただちに現場へ向かいます」
私は、また走り出す、このホワイトロードの中で、
ホワイトロード
作、渋谷、孝保
終わり、