金曜日のアウトドア 中編その2
息も切れ切れに歩いていると、例の石柱群が2人の目に止まった。
「やっぱりこの森で、何かの儀式でもやってんのか?」
「映画の世界かよ」
そう言っていると、1人の男性が地べたに横たわっている姿を見た。それは、間違いなくヨシュアだった。今度はトミーが絶叫した。よく見てみると、彼の両手の爪が見事にはがされていた。トミーは背中からヨハンを下ろすと、荒めの呼吸をしながら、ヨハンに尋ねた。
「ねえヨハン、さっき歩いてたとき、何か固めの小さなものが地面に散らばってたじゃない?あれは…」
彼は気持ち悪さをこらえて、ヨシュアの手を取って、ヨハンに示した。
「ううわ、キモッ…何なんだよ〜〜!!」
トミーは、倒れそうなヨハンをきつく抱き締めた。
「オスカー、カール、クリストファー、ヨシュアが死んだ…。何でこんなことに…」
― 最終編に続く ―
作品名:金曜日のアウトドア 中編その2 作家名:藍城 舞美