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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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金曜日のアウトドア はじまり編

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 指名ラリーのあと、ヨシュアの提案で、ヴォルフスヴァルトでかくれんぼをすることにした。ただし、プレーヤーが捕まれば追っ手の仲間になり、プレーヤーを捕まえるというルールにした。じゃんけんをして、ヨハンが追っ手になり、10数えた。
「もういいかい」
「ま〜だだよ」
 これを2回繰り返し、3回目に
「もういいよ」
 と返ってきた。こうして、ヨハンの探検が始まった。

 一方、プレーヤーたちは散り散りに隠れた。方向オンチなカールは、知らないうちに奥へ進んでいった。しばらく行くと、1本の木のそばに、どこかのロックバンドのように狼マスクをかぶった人間が立っていた。身長と服装を見ても、男か女か分からない。カールは笑いをこらえて、その人に声をかけた。
「あの、何かのロックバンドの人ですか」
 すると、マスクの奥から
「キ、キ、ユ、ユ」
 と、こすり出すような声がかすかに聞こえた。明らかにおかしな言動に、カールは首をかしげた。
「いや、もう少し大きな声で…」
 すると、狼マスク人間は持っていたチェーンソーをカールの首の付け根に突き立てた。
「おいっ、何を…!」
 狼マスクはスイッチをオンにした。

 カールに起きた惨劇を、兄弟たちは知らない。