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不老不死ロリの国 第三部分

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妹疑惑が晴れないままで、赤ブルマデブュ幼女は昆太に向かった。
「もえ、オニイチャンに会いたかっただよん。もえの名前は萌江田萌絵(もえだ もえ)だよん。もえって、ひらがなで呼んでねだよん。」
床に座って半身になり、上目遣いのウインクで、唇に左手人差し指を当てている萌絵。
「うっ。フツーなら確実に萌え大動脈が激動するはずなのに静脈、いや切れた毛細血管のようだ。なにかがおかしい。痛烈な違和感の存在がブレーキをかけているんだ。」
「どうしたの、オニイチャン。もしかしたらもえのサービスが足りないのかな?だったら一肌の半分脱いじゃってもいいかだよん。パンチラじゃないよ、残念ハラチラだよん。」
萌絵は、体操着の裾をちょっとだけめくって、横っ腹を露出した。
昆太の視線は否が応でもその部分に刺さり込む。
「こ、これは、見たことがない!」
「ホレホレ、このクールビューティなお腹に、オニイチャンは釘付けだよん。惚れ惚れしたかなだよん。」
「なんと、ポッチャリでおいしそうなロース肉なんだ!性欲より食欲が出てきたよ。言ってくれ、召し上がれと。」
「召し上がれって、そういう意味じゃないだよん。てか、どういうことだろう。もえ、幼女だからわかんないや、だよん。」
「本来なら一撃でのロリ殺し文句なのに、大脳の細胞は全然萌死しないぞ。」
「ムムム。チョー、頭に来ただよん。そもそも市長にアポなし勝手面会という大逆罪・不敬罪で私刑じゃん。」
「そこでも私刑かよ!」
「この都市ではもえがすべて。もえの言葉は、そのまま法律になるという放置国家だよん。」
「恐ろしく法律をないがしろにした都市だな。」
「その罪ほろぼしに、元の世界への帰還を申し入れるよん。」
「おばあちゃん、それじゃご褒美授与と一緒だよ。」
「そういう風に言わないと、これから説明する不条理とバランスが取れないだよん。オニイチャン、そうだろだよん。」
「元の世界に戻れるなんて、そんな簡単な話じゃないとは思うよ。でもその方法があるというのは朗報だな。」
「ポジティブなオニイチャンも好きだよん。ならば話を進めるよん。その方法とは、ここにいる三人を殺すことだよん。オニイチャンの好きな誰かを選んで、殺しなよだよん。あっ、この場合の好きは『ラブ』じゃなく、『ライク』だと思うよん。ラブはもえが独占することが決定事項だからだよん。」
「三人のうち一人を殺せだと。そんなこと言ったって、この世界の住人はすべて不老不死だろう。無理難題を投げて来やがったな。つまり、俺を元の世界に帰す気がないということだな。」
「オニイチャン、結論を急がないでよだよん。本当に不老不死なのか、自分で確かめたのかなだよん。不老不死と言っても、もしかしたら、死ぬ回数に制限があったりするかもだよん。5回までとか、10回までとか、そんなことを、オニイチャンがこの世界に来た時間の中で、確認することができたのかなだよん。だから、たくさん殺せばそのうち、本当に死ぬかもしれないだよん。」
「そ、そうなのか。まさか、そんなことがあるものか。なあ、みんな。」
「「「・・・。」」」
 三人幼女は俯いて沈黙してしまった。
「箱子。今まで何回死んだか覚えているか?」
「そんなの数えてないよ、お兄ちゃん。死ぬ回数にリミットがあるかもしれないなんて、聞いたことないよ。」
「吝奈は死亡回数をカウントしているじゃないのか。」
「べ、別にそんなくだらないことはやってまちぇんわ。ワタクチは死なないはずでちゅから、そんなことをする必要はありまちぇんわ。数える時間と数えたものをキープする手間がもったいないでちゅわ。」
「そうなのか。木憂華は出血量を計測すれば、死んだ回数を計算できるのではないのか。」
「不可能ではないぢゃん。でもそんなことをする科学的な価値がないぢゃん。何の研究対象にもならないぢゃん。」
 三人幼女はいずれも昆太に視線を合わせることもなく、虚ろな様子である。
「お兄ちゃん。どうしてもこの中の誰かを殺したいの?」
「い、いやそんなことはない。あるわけないだろう。元の世界に戻りたいという気持ちはあるけど。」
「やっぱり、ワタクチたちを殺したいんじゃありまちぇんの?」
「そう思えるぢゃん。でも殺されても不老不死だし、簡単には殺されないぢゃん。」
「殺したりなんかするものか。それに俺には戦闘力がないんだぞ。お前たちと戦っても負けるだけだろう。」
「オニイチャン。そこで、もえからの提案だよん。これから、分校で合宿を開いて、オニイチャンは誰を殺すのか、そして殺す方法を考える、といのはどうかだよん。」
「いきなり合宿?ちょっと待ってくれよ。まだ誰かを殺すとか考えているとか、何も言ってないぞ。殺す前提での、しかも殺す相手と合宿っておかしいだろう。」
「「「ジーっ。」」」
 三人幼女は犯罪者を見るような目で昆太の顔を睨んでいる。
「なんだ。みんな、俺を疑うのか。わかった。ならば合宿に行って、俺の無実を証明してやる。」
「「「やっぱり殺すんだ。殺し屋兄!」」」
「よ~し。合宿じゃん!」
「ちょっと待て。市長もついてくるのか?」
「当然だよん。市長として法律で裁くよん。」
「「「危険過ぎるよ、おばあちゃん!」」」
「おばあちゃん言うな!」」」
 一瞬怒りに燃えた萌絵であったが、ゴホンと咳払いして、改めて昆太の方を見た。
「相手は不老不死なんだよん。殺し方を探すしかないよん。言っておくけど、細胞すりつぶしてもダメだし、肉体じゃだめだから、精神的に殺してとか考えるの無駄だよん。精神死は結局脳死なんだから。脳は死なないようにできてるだよん。頭ぶち壊しても死なないよん。なんなら今やってみようかだよん。」
「お兄ちゃん、まさか、本当に殺そうとか考えないよね?」
 箱子は深刻そうな顔で昆太を見上げた。
 昆太は無言であった。
「お兄ちゃんのひとでなし!・・でもいいよ。あたしも長生き飽きたし。」
「仮にお前たちの誰か殺したとしても、同時に生かす方法があるかもしれない。それにチャレンジするさ。」
「わかったよ。お兄ちゃんの帰りたいという希望を叶えたいし、どうしても殺したかったら、協力するよ。」
 こうして、昆太、三人幼女、市長で分校合宿を行うこととなった。