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オヤジ達の白球 11~15話

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 傷心のまま高校を卒業した熊が、故郷を離れ群馬の土木会社へ就職した。
土木業は、道路工事などの公共事業を行う業界。
橋や高速道路、ダム、トンネルなどの建設に携わる。
土木業はまず、土地を整備するところから仕事がはじまる。

 土木業界と建築業界は似たもの同士という印象が有る。
建物や施設を作るという意味では同じだが、土木が地面の中や表面の作業を
行うのに対し、建築は地上の建物を担当する。

 土木作業員は工事現場に出て、仕事をする。
重機を運転することもある。
重機や作業の免許などを持っていない若者や初心者は、もっぱら
力仕事にまわされる。
一生、力仕事と重機を運転し続けるかというと、そうでも無い。
経験を積み、さまざまなことを覚えていくとやがて会社から、現場を取り仕切る
役割を任されるようになる。
これが俗にいう『現場監督』という役職だ。

 北海の熊の場合。もと高校球児。体力は無限なまでにある。
人の嫌がる現場の力仕事を、みずからすすんで引き受けた。
頭は悪いが、身体は頑丈そのものだ。

 この頃。業界の親睦を深めるための、土木業界のソフトボール大会があった。
土木業界はなぜか、屈強な男たちばかりが集まる。
力と体力を持て余した結果、非行に走られたのでは業界として
たまったものではない。
体力を浪費させるため業界が力を入れたのが、ソフトボール。