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オヤジ達の白球 11~15話

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 ヤンキーにも語源が有る。
南北戦争の時代。北軍の兵士や北部諸州人を軽蔑した呼び方が
『Yankee』だった。
『ヤンキー』はのちに、アメリカ人全体をさす言葉になった。

 日本で不良っぽい若者たちのことを『ヤンキー』と呼ぶようになったのは、
大阪難波の『アメリカ村』からはじまった。
1970年代から80年代にかけて、アメリカ村で買った派手なアロハシャツや
太いズボンを履き、繁華街をウロウロする若ものたちを、ヤンキーと
呼ぶようになった。
やがて不良少年全体をさすようになり、西日本を中心に全国へひろまった。

 髪の毛は金色。耳にピアス。だぶだぶのポッカニッカに地下足袋のいでたち。
見た目と裏腹に、かれらは額に汗して真面目に働く。
かれらが汗を流すことで、やがてビルが建ち、道路が舗装されていく。
真夏。炎天下でのアスファルト舗装は、太陽の照り付けをまともに受ける。
足元は、百度単位でドロドロに溶かされたものを扱う。
暑さと厳しさは半端ではない。
 
 彼らの楽しみといえば、やはり、仕事上がりの酒になる。
そうじて品行は良くない。呑めば地が出る。
学校は卒業しているが、学業のほうはさぼりっぱなしだ。
中には漢字をろくに読めない者もいる。