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不老不死ロリの国 第二部分

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「安全だと思うとなんだか眠くなってきたぢゃん。」
ビビりの木憂華も昆太の近くに寄って、安心して子供らしく寝てしまった。
昆太の寝言は続いていた。
「お母さん、変えるよ、ロリ王と名乗るのを。変態を止めるよ。だから怒らないでよ。」
泣きながら母親に詫びる昆太の寝相。
お母さんの件とイタズラされなかったという事実から安心感をもつ三人幼女。

「ふ、ふぁ~。よく寝たなあ。」
昆太はあくびをしながら、目をこすった。
「このベッドは柔らかいけど、ふとんがちょっと重たいなあ。ボヨンボヨン、ボヨンボヨン、プニプニ。このふとん、重量感があるだけに、弾力もすごいなあ。いい感じだ。」  
さらに感触を楽しみ続ける昆太。
「「「きゅんきゅん。」」」
「おや、音が三重奏になってるぞ。実にいい響きだ。ホレホレ。」
「「「きゅんきゅん。」」」
「ホレホレ。」
「「「きゅんきゅん。」」」
「ナニするんだよ!」
「き、気持ちよくなんてないんでちゅからねっ。」
「キャー!男子ぢゃん~。うわ~!」
ビビる木憂華がゾウさんベッドの上で暴れて注射器を取り出した。その拍子に昆太の腕にプスリと刺した。
「キューリー夫人博士さん、武器をここで使うのは危険でちゅわ!」
吝奈もすでに牙を抜いている。急に動いたせいで、昆太の体臭を嗅いでしまった。
「超絶クサいでちゅわ!」
木憂華の注射器と吝奈の牙は巨大化し、ゾウさんベッドから離れている。武器の矛先はすでに昆太に向けられている。
「おはよう。吝奈ちゃん、キューリー夫人博士ちゃん。あれ?どうしてここにいるんだよ?」
「箱子さん、危ないでちゅわ。それは男子なんでちゅから。えいっ!」
牙の剣で昆太を刺す吝奈。木憂華も毒々しい液体で満タンになった注射器を、昆太に刺した。
「ふたりともダメだよ。お兄ちゃんはナニもしてないんだから!」
すんでのところで箱子が剣と注射器を止めていた。箱子は大ナタで阻止したのである。
「箱子さん。止めないでくださいまちゅ。」
「吝奈ちゃん、キューリー夫人博士とケンカねえ。昔はこんな感じで、よくやってたよねえ。」
しみじみと思い出し始めた箱子。
小さい頃のケンカでは、いつもあたしが勝ってたね。このナタを振るうと、吝奈ちゃんもキューリー夫人博士も不思議とあたしに全然手が出せなかったからね。
『凶器を使うなって、卑怯でちゅわ!』
 小さい頃といってもあたしたちは小学1年生でからだの大きさは今の9掛けだった。思い出すとかわいい姿だったなあ。
『武器があるんだから、不思議じゃなく、不公平なだけぢゃん!』
この頃のキューリー夫人博士はあたしたちにもビビっていて、遊ぶ時もいつも木の陰に隠れてね。木が大きいというよりはキューリー夫人博士の体が小さいから完全に隠れてしまっていたから、かくれんぼすると全然見つからないということがよくあったんだよ。暗くなるまで隠れているキューリー夫人博士が泣いていたっけ。
『いったい、いつになったら見つけてくれるぢゃん!うわ~ん。』
 よく考えたら、キューリー夫人博士はかくれんぼにかこつけて、あたしたちから無視されたと思っていたみたいだね。いやそれだけではなく、あたしたちの中ではキューリー夫人博士は存在感が薄かったから、子供ながらそれを気付いて気にしていたみたいなんだよね。
 この世界にはいろんな植物があって、透明な木があるんだよ。それは『注射木』と呼ばれているんだよ。注射器を立てたような形で、針のように葉が生えて、その先に花が咲くんだよ。
 いつもの通り、三人でかくれんぼをやっていた時、キューリー夫人博士は注射木の林に隠れたんだよね。すると体が透けているからすぐに見つかったんだよね。
『今日は見つかったぢゃん。すごく残念ぢゃん。』
 口ではそう言いながら、キューリー夫人博士はすごく満足そうにしてたよ。
かくれんぼなのに自分をみてほしいという自己主張だったんだね。
それからキューリー夫人博士は、注射器を武器にするようになったんだよ。 
吝奈ちゃんは狼族だから、もともと大きな牙があるんだけど、本人はかわいくないって言って大嫌いだったんだよね。狼族の貴族でお嬢様だから、清楚さと相反する牙がイヤだったのかなあ。 
吝奈ちゃんは、部屋で鏡に映る自分の顔を見ていたとき、何を思ったのか、いきなり牙を抜いちゃったんだよね。
『あ~。これで呪縛から解放されたでちゅわ。今日からエレガントなワタクチに生まれ変わりまちたわ。』
 吝奈ちゃんはすごく喜んでいたらしいよ。
 そして、吝奈ちゃんはいつもの黄金のドレスで外出して、あたしたちと遊ぶためにいつもの野原にやってきた。
 こういう時、女の子は友達に気づいてもらおうとして、ワザと声を掛けなかったりするよね。ご多分に漏れず吝奈ちゃんもそれをやったんだよね。ツンデレなんだから、尚更だよね。
 意気揚々な吝奈ちゃんだった。吝奈ちゃんは、あたしたちから3メートル離れた木の下に立っていた。
『あれ?今日は吝奈ちゃん、来てないね。』
『そうぢゃん。どうしたら、吝奈に似た服を着てる女子はいるけど、顔が全然違うぢゃん。』
 キューリー夫人博士はやや細目の黒い瞳をグルグルと回して、周囲を窺うが女子はひとりしかいない。
『どうしてワタクチがわからないのかちら。それだけワタクチが大きく変わったように見えるのかちら?牙抜き変身は大成功でちゅわ!』
 吝奈ちゃんはすごく喜んで有頂天になってたみたい。
 しばらくすると、吝奈ちゃんの表情が変わってきた。
『こんな人が少ないところで、いつものワタクチの服を着ているのに、まったく気づかないというのはちょっと変でちゅわ。「あの綺麗な女の子は吝奈に似ているけど、どこから来たのかしら?その素敵さの秘訣を教えてくれませんか?」とか言いながら、アプローチしてくるのが、フツーではなくて?どうしてワタクチを見つけてくれないんでちゅの?』
吝奈ちゃんの視線をあたしたちは気づかなかった。
『吝奈ちゃん、どうしたんだろう。いつもいちばんに来てるのに。』
『そうぢゃん。早さだけが取り柄の吝奈から、早さを取ったら何も残らないぢゃん。』
(キューリー夫人博士さんったら、自分の方こそ、ビビりをなくしたら、美勇者博士にしかなれまちぇんのに!)
 吝奈ちゃんはふたりに聞こえないように小声でつぶやいてた。
『吝奈ちゃん。それは誉め言葉だよ。』
『そ、そうでちゅの?』
『そうだよ。それにしてもあの牙はキレイだね。あれだけの白さと言ったら、他のどんな白とも違うよ。どうしたらあんな白が出せるのか、教えてほしいよ。チラッ。ほら、白さで負けてる。』
あたしはキューリー夫人博士のスカートをめくっていたよ。少女らしい純真無垢な白パンツだったな。
『きゃあ!こうなったら反撃ぢゃん!』
今度はキューリー夫人博士があたしの白パンツを剥き出しにした。
『幼女には純白の白パンツが似合う。意外でちゅわ。牙がそんなにキレイに見えていたなんて。やっぱりご先祖から引き継いでいるものは大切にしないといけないんでちゅわ。これがワタクチのチャームポイントなんでちゅわ!』
吝奈ちゃんは牙を付けた。牙が嫌いだと言いながら、実際は気になってて、持ってきていたんだよね。