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たららんち
たららんち
novelistID. 53487
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平成30年北海道胆振東部地震

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溜息がでた。
停電しているににもかかわらず、結局出社するのかと。
何するんだ一体。

とりあえず、こちらからも返事をして、同期や後輩に連絡をした。
そして出社する準備をしているところに再度連絡が来た。

「自宅待機」

あぁ!?と声が出た。
「何か会社で会ったんですか」と聞くと「停電してたから」と返事が返ってくる。
そんな当たり前なことをなぜ理由にと思っていると、
「現地(会社)で(停電の)確認取れてないんだから仕方ないだろ」という上司。

「なら確認取れてから命令せぇや!」とは言えず、
同期や後輩に連絡するとまぁ同じような感想。
同期は家から遠いこともあり、すでに出発している最中であった。


そして9時ごろ、やはりやることもないので自転車であたりを散策する。
昨日見つけた液状化現象の場所の周りを見ていると、さらにひどい場所を見つけた。
あたりでは報道陣が多数集まって報道の練習をしている。
直径数メートルほどの穴あったり、道路がまさしく落差一メートル以上の凸凹の字の通りになっていたり、
数十センチから一メートルはありそうな泥が堆積したり、車が泥に囲まれていたり。
そのほかにも片方の肩だけををすくめたように傾いた家、液状化の名残であろう家の前の水だまり。
基礎が丸見えになった家など。
歩いて数分のところがこんなことになっているとは思いもよらなかった。
あとから調べると、この周辺は液状化に注意が必要な地区だったらしい。
幸い目と鼻の先ではあるが、我が家は液状化の危険性は低いらしかった。

家に帰ってきてお昼を食べる。
親は車で朝ドラを見ると車庫へ行った。
やることもないので本棚をもとに戻し、コーヒーを入れて漫画を読んだ。

夜、ネット回線はいまだ不安定。
電気もまだ来ていない。
晩御飯は暗くなると見えなくなるので5時半ごろに食べた。

ネットでは通電した報告を多数見るが、住んでいる地区ではいまだに電気がこない。
友人の情報などを聞くと段々と停電一週間コースが濃厚になってくる。
本震がこないならそれでもまぁ耐えられるが、実際のところそんな保証もないためただただ面倒である。

そして午後8時半、親がもう寝ようと布団に入ったころ、LINEでまだ電気の来ていなかった友人から「電気が来た」と連絡あった。
「このくそったれ」と友人にぼやきながら外を見ると、なんと街灯がついているではないか。
慌ててブレーカーをオンにして部屋の明かりをつけると、一気に文明感がわいてきた。

そして、特段事件もない、物語もない一応被災者レベルではあるが、
感想とも体験談ともつかないこの文を書こうと思い、今に至る。


正直こんな程度だったので、被災の教訓などのたまう気は毛頭ない。
ただ、改めて思ったのはSNSなどのデマ情報の多さである。
信頼できる、裏の取れている情報かどうかを誰も考えずに、
しかも良心の元拡散するのだからたちが悪い。
だからと言ってまったく信じないのも危険だが、
重要度を自分でつけて対策をするかどうかしっかり考えることが重要ではないか。

あとは買い出し。
これは被災して安全が確保できたらすぐに向かうくらいの速さがあったほうがいい。
どこも混んでいてまともな食べ物はすぐになくなっていた。

最後はバッテリー。
私は車があるからよかったが、北海道全域の停電となると簡単に電気も借りられない。
今日日、ラジオは持っていないという人も多いだろうから、
日ごろ大容量モバイルバッテリーを持っておけばしばらくは情報取得に問題はないだろう。
もちろん、ラジオを持っていることに越したことはないが。
もしも買うなら手回し式とかのほうがいいかもしれない。

余談だが、道民の「自家発電装置」持ちの人の多さに驚いた。
かなりの割合でディーゼルエンジンがうなりをあげていた。
冬場に停電になることとかを考えると、持っていたほうがいいのかもしれない。

そして最後に、これを書いている今まさに胆振で震度4の余震が起きた。
この家も震源からは離れているが思いのほか揺れた。
最初の地震が起きてからもずっと、ズドンとしたから突き上げるような小さな余震が数えきれないほど起きている。
電気は来ても地震はまだ終わっていない。
油断は禁物だと改めて思い知らされた。