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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「美那子」 秘密 二話

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ひんやりとしている室内で裸にされて身震いが来た。
布団をかけられて、三枝が覆いかぶさってきたとき、意識的に腰を引いた美樹は押し戻されるように引き付けられ、さらに両足を大きく開かれた。
その中心部へ口を近づけ舌で敏感な部分を舐められると、美樹のスイッチが入ってしまった。

入口でも感じるタイプだったので、三枝の行為は直ぐに秘部から蜜を溢れさせていた。それを見てこの女は好き者だと思った三枝はニヤッとした。もう抵抗することはないと信じ切って、ゆっくりと責める。

「中に来て・・・早く」

美樹は執拗な前戯にしびれを切らして呼び込む仕草を見せた。

「まず口でカタくしてくれよ」

その要求に起き上がって応える。
もう夫がいる自分だという立場は頭の中には無かった。感じたいだけの自分に変わっていた。夫より大きく天を向いている三枝の男根は、さらにカタさを増して手で握れないほどの膨張を見せていた。

我慢が出来なくなってまたがるようにして三枝を迎え入れた美樹は、深く突き刺さる刺激にあっという間に果てた。

「おいおい、おれはまだなんだよ。起きてくれよ寝るなよ!」

身体を入れ替えて、正常位で激しく突く三枝もやがて美樹の中にたまっていたたくさんの精液を放出した。
朝早くに昨日のすべてを知った美樹は激しい罪悪感に襲われた。
そして三枝が自分の中に射精したことも解った。

まだ外が薄暗い早朝にホテルに迎えに来たタクシーで自宅へ戻った美樹は、しばらく何も考えられずに外に出ることが無くなっていた。
運が悪いというか、良いというか、まもなく早めの年末年始休暇で夫の彰が帰国した。
空港から自宅へ着くとすぐに夫は求めてきた。

あっという間の射精で感じる暇もなかったことを今は怒れない。
強く背中を抱きしめて感じたふりをして、夫の子供を妊娠できればと思った。
そして妊娠がわかり翌年秋に美那子を出産した。
三枝との子供なのか、夫との子供なのか、血液検査をしても解らない。
DNA検査をすればハッキリとするがそんなことは無意味だ。

なぜなら娘の美那子は永田家の長女なのだ。その事だけはハッキリとしている。
あの時の三枝との感触はうっすらと頭に残っていた。
もし、美那子が兄を好きになるという現実を遺伝子的に考えるなら、二人は近くないという事の証明になるのではないかとも思える。

よく見ると顔が全く違う。体型は近いものの、美那子の性欲は夫からのものではなく、自分と三枝との淫靡な一夜が与えたものなのだろうか。
反省すべきは美那子でもなく、兄の秀一郎でもなく、噂を振りまいている生徒達でもなく、母親の美樹その人なのだ。