隠子の婚約+美人の退職+愛娘の受験+仕事の責任=幸せの1/2
あとがき
やっぱり、100%の幸せなんか掴めないものなんだな。
100%頑張っても、周囲に翻弄されるから。
だから、せめて幸せの1/2(半分)でも感じられれば、それで良しとしよう。
あとはどれだけの数、それを感じていけるかなんだ。
隠子は婚約を破棄したが、実父の家族に受け入れられた。
退職した部下は家を継ぐために、我慢の夫と暮らす。
娘は受験に合格したものの、友達とは別の道を進まなければならない。
私の仕事は軌道に乗った。しかし、頼れる彼女はもういない。
隠子の婚約+美人の退職+愛娘の受験+仕事の責任=幸せの1/2
どれだけ足しても、答えは必ず、『幸せの1/2』になるんだ。
・・・それと、言いわけだけど、
最後に小原を抱きしめたのは、彼女のプライドを傷付けないため。
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君が握手を求めたのは、きっと名残惜しさから、何か残したかったんだと思うけど、それに応じただけじゃ、君が後で冷静になった時、何言っちゃったんだって、自己嫌悪に陥るかもしれないだろ。
俺は、そうさせちゃダメだろうって、そんなこと考えてしまったんだ。だから俺は更に踏み込んで、あんなことが言えたんだよ。
君から求める必要なんかないんだ。男から奪っていける人だから。
もう部下じゃない君に対してなんだから、セクハラって言うなよ。
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因みに本作の扉絵が、送別会で贈ったバラの花束。小原の好みを真剣に考えましたww。