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てっしゅう
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「熟女アンドロイドの恋」 第三十一話

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大きな声で議長!と叫び、最も左派と称される政党の党首が発言を申し出た。

「質問の順番を守ってください」

議長のその返答に噛みつく。

「何を言っているんだ!こんな重要ないわば国家的犯罪を追及している国会へ証人を呼べないという理屈は通さないぞ。至急明日にでも来てもらえるように要請しなさい。話をしたいと内藤さんご夫婦は希望されているというではありませんか。総理!同じ返答は国民が許しませんぞ」

そうだ、そうだとヤジが飛ぶ。
総理は法務大臣と打ち合わせをしてから返事をした。

「ご指摘の案件は東京地裁に確認をして、問題が無ければ内藤さんに来て頂けるようお願いをしたいと考えております。今日明日というのは難しいというのが現状です」

「では、期日を切ってください。解り次第という返答では納得しませんよ」

さらにそうだ、そうだの罵声が飛ぶ。

「法務大臣が地裁と連絡を取りますので、しばらく時間を戴きたい」

国会質問は一時休会した。
午後になって再会してすぐに総理大臣が報告をする。

「ご報告申し上げます。明日の開会時間から内藤さんご夫婦に参列して戴けることになりました。ただし公判審議中という事でありますので、国会中継及び傍聴は中止とさせて頂きます」

不満声が聞こえていたが、野党は了承した。
明日、国会出頭を控えて内藤は梓と安全のためにエイブラハムと共にニューイスラエル大使館内で一夜を過ごすことにした。
ホテルでの夕食を終えて大使館専用車で三人は大使館へと向かった。

「いよいよ明日ですね。裁判を前に国会で発言できるという事は大きな味方を得たようなものですね」

エイブラハムの言葉に二人は頷く。

「エイブラハムさん、今回はお世話になります。あなたの協力なしには私たちの安全は保証されなかったでしょう。本当に感謝しています。ありがとうございます」

「内藤さん、梓さん、国家の利益と個人の利益はどちらも守らなければならないと考えております。しかし、もし優先させるとしたら個人の利益であるべきだと私も思います。その意味では明日の国会での質疑は内藤さんと梓さんの利益であると信じております」