ライダ~~~! 再会っ!
「再会箱か……不思議な力を持つ箱だったな……マッスル、力を落とすな、聞いただろう? 再会を果たせたとしてもそれはこの場限り、関係を続ける事は出来ないんだそうじゃないか」
「そうさ、彼は自分をあんな目に会わせた死神博士を恨んでいたんじゃないかな……君と再会できて、自分の無念も果たせたとしたら本望だったんじゃないかな」
マッスルは膝をついたまま小さく頷いた。
ライダ~ \(\o-) →(-o/) / ヘンシ~ン!→\(〇¥〇)/ トォッ!
「再会箱か……私も一度願いを叶えて貰いたかったな」
スナック・アミーゴに戻り寛いでいる時、一文字隼人がポツリと言う。
「あら、誰に会いたいんですか?」
イタズラっぽく聞いたのは晴子だ。
「ん? まあ、それは秘密だよ……でも、吹き飛んでしまったからな」
「ええ、確かに箱は吹き飛びましたけど……」
「箱は……って……?」
「再会箱の事は聞いたことがあるんです、どんな時代にもどんな所にもそれはあったんです、ですから……」
「つまり、箱自体はポストのようなもので、願いを叶えるのは神様か仏様のような……」
「まぁ、そう言ったほうがわかりやすいですね、人知を超えた『意思』であることに間違いないですから」
「陰陽道で言う『気』のような?」
「はい」
「だとしたら、今でもどこかに再会箱は存在してる?」
「必ず……それを必要としている人のところに」
「そうか、それを聞けば希望が持てるよ」
隼人はそう言って笑った。
隼人が再会したい人物……それは結局明かされず仕舞い。
だが、作者としてこれ位は明かしても良いだろう……。
隼人が再会箱にその人物の名前を書いて入れるとしたら……それは世界に平和が戻ってからの事になるだろうと……。
(『ライダ~~~! 再会っ!』 終 )
作品名:ライダ~~~! 再会っ! 作家名:ST