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Fantasy×Quest

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真っ暗な空間の中にあるのは真っ白な円盤とその上にポツンと座っている自分だけだった。

恵理子の目の前に立体の自分そっくりな電子マネキンが現れた。
そして頭の中に機械のような無表情な声が響いた。

『ようこそミリティアの世界へ。ここはアバター作成空間です。これから貴方のアバターキャラクターを作成します。よろしいですか? [はい][いいえ] 』

恵理子は[はい]を選択した。

まずは名前から決める。重複不可で本名も不可という条件の中で適当に入力するが、開始から既に4日経過しているゲームなのでありきたりな名前は既に先進プレイヤー達に付けられていた。

そして何度目かの果てに辿り着いた名は、“シシャ”だった。
この名前は昔まだVRが無かった時代、つまりパソコンでピコピコしていたMMO時代に使ってた名前だった。

そんな訳で名前が決まれば次は容姿を決める。
髪の毛の色は紅色で瞳は碧眼にした。
髪型はお下げの一つ括り。
後は目を少し大きくしたり、胸を少し大きくしたり、顔を少しシャープにしたりと弄ってから『これで決定ですか? [はい][いいえ] 』に[はい]を選択した。

次に武器を選ぶ。
剣や槍、弓など色んな武器が出てきた。
その中で選んだ武器は刀。

最後はゲームの簡単な説明や注意事項を受けて気が付いた時には見た事も無い西洋風の広場に突っ立ていたのだった。





作品名:Fantasy×Quest 作家名:hitati