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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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LOVE BRAVE外伝Ⅲ

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 さて、ちびLOVE BRAVEは、くすんだ大理石のような材質でできた「妖精の神殿」に着いた。スティーブンがわくわくしながら言った。
「中は何があるんですかね」
「いかにも神殿チックだよな」
 そう言うジミーの横で、フィルはるんるん気分で神殿の中に入っていった。彼を見送りながら、ヒューゴはぼそりと言った。
「こういうとこって、ヤバいトラップとかありそうだよな」
「えーそれ怖いですよ~~!」
 スティーブンが大声で言った。その横で、ジミーがつぶやいた。
「ヒューゴ、地味にヤなやつ…」

 そんなこんなで、3人で行動することにした。神殿の中は意外に入り組んでおり、遠くに進んだあとにスタート地点に戻るのはなかなか難しそうだ。また、壁にはところどころに貴石が埋め込まれている。

 ヒューゴは、いつの間に持っていた木の枝を地面に引きずりながら歩いていた。
「あれ、ヒューゴ兄さん、さっきから何してるんですか」
 スティーブンが尋ねた。
「ああ、俺たちがもし迷ってもスタート地点に戻れるように、枝で線を引いてるのさ」
「さすが。ヒューゴ賢い」
 フィルが感心した。


 2分ほど歩くと、テーブルのようなものが二つ並んでいる間に入った。
「ここは何だ?」
 ジミーが言った。
「何かテーブルみたいなものがある」
 フィルが言った直後、スティーブンがあるものを発見した。
「みんな、ここ見てください!壁に『DNG』って書いてあります!」
 仲間たちも見ると、彼の言うとおりだった。
「DNG?何だろ」
 フィルが困った顔をすると、ヒューゴが言った。
「ダイニングのことか?」
「なるほど。確かに『ダイニング』には、『D』も『N』も『G』の字も入るからな」
 ジミーは納得した。
「確か、妖精たちに何かおめでたいことがあって、神殿で大勢で食事をした場面を絵本で見たことがある」
 ヒューゴが言うと、全員が
「へえ~~」
「ふう~ん」
 とうなった。
作品名:LOVE BRAVE外伝Ⅲ 作家名:藍城 舞美