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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「熟女アンドロイドの恋」 第二十四話

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「だろう?それで考えたんだよ。ストリーツカさんに依頼して実は秘密裡にスーパーアンドロイド人型ロボットを二体、男女で作らせている。強靭な防御能力は必要ないから、なるべく人間と見間違うような出来栄えにして欲しいと頼んである。それが完成したらこの夏に東京で行われる世界産業博覧会のUSAブースに展示されることになる。何が言いたいか賢いお前なら分かるだろう?」

「まさかそのアンドロイドの顔が私とあなた?」

「鋭いな、その通りだ。裁判に出廷するのはその二体だ。我々はチケットを買って、出国手続きまで行うが、飛行機には乗らない。日本へ帰国したと思わせるだけだ」

「でも、エイブラハムさんが知ったらバレてしまうわよ」

「ストリーツカさんは話さないよ。あくまで自社の製品をアメリカのブースで展示すると言うだけになっているからね。それに、日本へ作品が到着するまでアンドロイドロボットを誰にも見せない、公開しないということが私との最終合意になっている。もしこれが守られなければ私は自分の技術を全世界に公表するつもりだ」

内藤はストリーツカが自分のビジネスのためにこの約束を守るという事は一緒に仕事をやってきて信頼出来た。
エイブラハムへの義理立ては完成したアンドロイドをアメリカ軍に売り込むことで十分に果たせる。一体当たり数億ドルの技術は納入する数量でコストは落とせる。一部隊100台として納入金額は日本円で一兆円を超える契約になる。

これが数年間続けば手数料としてニューイスラエルは1000億円以上を手に入れることになる。
口利きだけで手に入るのだから、ストリーツカにしたらなにもエイブラハムに対して遠慮するような契約ではない。
内藤と交わした秘密事項も今の時点では何ら問題があることでもない。

ただし、この後内藤と梓の記憶プレートを起動させたアンドロイド二体はストリーツカも予測しなかった事態を引き起こす。
その世界産業博覧会は東京ビックサイトの跡地ワールドファッションセンターで6月1日に開幕した。