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空と無



まだ8月だけど
夕方の風が涼しく感じたので
なんとなく見上げた空が
もうすぐ秋ですよという
それは良いことのように思ったが
どこかに寂しさを感じてしまって
ちょ ちょっと待って
などと思ってしまう
待ってもらって何をするかなんて
当然考えてもいないので
まあいいか 
なんて自分を納得させた

暑いのだから生きているだけでいい
そんなふうにいつも自分に甘いから
きっと汗も甘いんじゃないかな
だから
秋になっても特に変わらないだろう
空は『くう』であり『無』に近い
空を見上げて『無』を感じる
そんな私の中身は哲学と関係なく
内容も才能も無い『無』なんだから
夜に飲むビールのつまみを考えている

作品名:イメージ2 作家名:伊達梁川