災難だと思って。。。
「これ、掛けてみてよ!」
定番デートコースである眼鏡屋の店頭。
雅紀君は、目に止まった眼鏡に、手を伸ばしました。
「え?」
棚から、次に雅紀君に掛けさせる眼鏡を物色していた茜さんが振り返ります。
「な、なんで…」
「茜の眼鏡姿が、見たい。」
「イ・ヤ!」
茜さんは視線を逸らしました。
「私には、似合わないし。」
唇を噛む茜さんの耳に、雅紀君が囁きます。
「我儘に付き合って、色んな眼鏡を、取っ替え引っ替え掛けて見せてる僕の、ささやかな願いを、聞いてくれないの?」
「わ、判ったわよ」
渋々受け取った眼鏡を、茜さんは不本意そうに掛けました。
「どう? 似合わないでしょ!」
「そんな事ないよ♪」
ニコニコ顔で眺める雅紀君。
絶えきれなくなった茜さんの手が、眼鏡のフレームに伸びます。
「─ もう、良いよね?」
「自分の眼鏡姿、鏡で 確認しなきゃ。」
「見たくないの!」
眼鏡をそそくさと外し、戻す棚を探す茜さん。
その様子を眺めながら、雅紀君が苦笑します。
「可愛かったのに。。。」
定番デートコースである眼鏡屋の店頭。
雅紀君は、目に止まった眼鏡に、手を伸ばしました。
「え?」
棚から、次に雅紀君に掛けさせる眼鏡を物色していた茜さんが振り返ります。
「な、なんで…」
「茜の眼鏡姿が、見たい。」
「イ・ヤ!」
茜さんは視線を逸らしました。
「私には、似合わないし。」
唇を噛む茜さんの耳に、雅紀君が囁きます。
「我儘に付き合って、色んな眼鏡を、取っ替え引っ替え掛けて見せてる僕の、ささやかな願いを、聞いてくれないの?」
「わ、判ったわよ」
渋々受け取った眼鏡を、茜さんは不本意そうに掛けました。
「どう? 似合わないでしょ!」
「そんな事ないよ♪」
ニコニコ顔で眺める雅紀君。
絶えきれなくなった茜さんの手が、眼鏡のフレームに伸びます。
「─ もう、良いよね?」
「自分の眼鏡姿、鏡で 確認しなきゃ。」
「見たくないの!」
眼鏡をそそくさと外し、戻す棚を探す茜さん。
その様子を眺めながら、雅紀君が苦笑します。
「可愛かったのに。。。」
作品名:災難だと思って。。。 作家名:紀之介