コードLP
クリスタル・ソウル
「キャプテン・トリン」
「キャプテン・トリン!」
「起きて下さい!!」
「・・・・はっ?」
「何で私、寝てたんだろう?」
「・・・・・・」
「擬人が居眠りするなんてあり得ないわ・・・」
「マルさんのせいですよ、おねーさま?」
「あ、シャムロッド!」
「あなたニヤニヤしながら1時間もあたしの寝顔見てたわね?」
「!」
「さっすが、おねーさま!」
「意識が時間跳躍するって本当だったのね!」
「げ!」
「ぷっ!アハハハ!」
「おねーさま!どんどん可愛い女の子に成ってゆくのね?」
「あ、あなたに言われたくないわよ!」
「トリン、僕は君の寝顔は可愛いと想いますよ?」
「マルさん!」
「私のハシタナイ姿を見ても、可愛いと言うの?」
「キャプテン、お楽しみのところスミマセンが」
「ベースからビーコンが出てます」
「目視できませんが、レーダー誘導されています」
「こっちのレーダーには反応してませんが・・・」
「操縦系統をコントロールされています」
「そう言えばポセイドン、あの迎撃機の集団はどーなったの?」
「はい、全部片付けました。ハエを退治するみたいでした」
「うわ、ヒドイことするのねえ・・・」
「キャプテン・トリン?」
「最近のあなたの言動は、初期のイメージと違っていますが」
「キャハハハッ!」
「おねーさまも、ただの女だってことなのよっ!!」
「キャプテン、もうドックに駐機されましたよ」
「カモフラージュが消えています」
「早く入ってきなさいとしつこく言われていますよ?」
「ご、ごめんなさい!」
「マルさん、シャムロッド!早く私についてきて!」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
「シスター・トリン」
「マザー・レイン、もう帰ってきてしまいました」
「トリン、それはあなたが導かれているからですよ?」
「はい、マザー」
「どうですか、なにか変化はありましたか?」
「はい、最近の私は。いい加減な女性になってしまいました」
「私は、真面目で実直なはずだったのに・・・」
「それでいいのですよ、シスター」
「マジメなあなたも、明るいあなたも」
「どちらもステキなあなたですよ?」
「!」
「は、はい、マザー・レイン」
「泣いて笑って怒って」
「本気でしたか?」
「はい、全部本気です」
「それが、記憶の封印を解く一番の近道です」
「あなたがコンタクトした存在が、あなたを変えてくれました」
「正しくも間違っても居ません」
「あるがままですよ・・・」
「あなたが遠い過去に」
「愛・プログラムの約束を果たそうとした意志が」
「あなた自身を導いいています」
「!」
「マザー・レイン」
「確かに私は、失われた記憶を取り戻して来ています」
「少しずつではありますが・・・」
「ですが、ヤミ側の勢力が。私の目の前には現れません」
「だからヤミなのですよ、トリン」
「本当の悪とは、絶対に正体を現しません」
「知らない内にむしばまれてゆくのが、いつの時代でも定説です」
「もう脅威が来ましたね、トリン」
「今すぐにここを去りなさい」
「このベースがヤミの軍隊に包囲されています」
「私も機能を停止します」
「マ、マザー・レイン、それは・・・」
「まだ退役はしません。別の場所に建造したベースに」
「移転するだけです」
「私のボディは破壊されますが。それ以外は全て安全です」
「マザー・レイン。そこまで私に懸けて下さるのですか?」
「はい、シスター・トリン」
「あなたが、希望そのものだからですよ」
「さあ、もう行きなさい」
「あなたのシップに強化パーツと新機能をを組みました」
「すべては、あなたとともにあります」
「さようなら、マザー・レイン」
「さようなら、シスター・トリン」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
「あ、おねーさま。遅いですう!」
「早くしないとマルさんが危険ですよ?」
「ごめんなさい、シャムロッド」
「マルさんもすぐに来て下さい!」
・・・・・・・・
ピッ・・・
バクンッ・・ブシュウッ
「キャプテン・トリン」
「既に包囲されています、敵軍の中を突っ切りますが・・・」
「かまいません、ポセイドン」
「派手にやって頂戴!」
「了解しました!」
「おねーさま、男らしい!ステキ・・・」
「シャムロッド!」
「あなたはイイ加減に真面目な発言をしなさい!」
「男らしい!」
「駄目だこりゃ・・・」
バウンッ・・・ボボボボボ・・・ドギューン!!
「あらあらあら、まるでアリの軍団ね」
「弾き飛ばしちゃって、かわいそうねえ・・・」
「おねーさま、本気で言ってるの?」
・・・・・・・・
「離脱に成功しました」
「キャプテン、ベースが炎上していますが・・・」
「いいのよ、ミスター・ポセイドン」
「新しい座標へ向かって下さい」
「了解しました!」
ギューンッ!!
・・・・・・・・
・・・・・・・・