僕は、ある日突然、女子中学生になった。
気が付いたら僕は中学一年生の女子になった
僕は高校二年生で、一九七九年に学校帰りに私鉄の単線区間をスピードを出している所で、電車とクレーン車が衝突した。僕は電車の運転席と前方の景色が見える座席に座っていたから、運悪く衝突のショックで死んだと思った。
「こんなバカなことはあるものか」
男子高校生だった自分が、女子中学生の身体になっているなんて。
自分が何か話をするたんびに高い声に悩まされる。慣れるまで時間がかかりそう。それに変な声。
「身体が重い。筋肉が少ないかも」
でも、これって、いづれ慣れるし、運動をすれば筋肉がつくかもしれない。
「なんだか男の子みたいになって」
僕はばっさりと髪を切った。女の子の長い髪は憧れだったけど、頭が重いし、髪の毛がうざったいし、シャンプーを大量に使い、そして髪がかわくまで時間がかかる。
「でも、これはリアルな夢かも。夢の中なら何をしても自由かも。空がとべるかも」
僕の新しい母親と一緒に行動をした。
「ねえ公園に行かない」
母は僕を誘った。
「久美子は犬が嫌いだよね」
「そんなことないよ」
「あら、どうして」
「ぼく、いや私は犬が好きだよ」
「そうなの。でも久美子って別人みたい。急に男の子みたいになって」
「で、お母さん、引っ越ししたばかりだね。ぼく、私は転入生になるの」
「そうよ」
「大丈夫かな。いじめにあわないかな」
「神社でも行ってお参りする。もし、いじめがあったらいつでも相談をして」
「うん」
僕の新しい母は、とてもやさしい人。あたらしい生活が今、はじまる。
作品名:僕は、ある日突然、女子中学生になった。 作家名:こーぎープリッド