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こーぎープリッド
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novelistID. 49902
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大型高級観光バスに乗って




 NKSという教員組合は、日本最大のテロ組織。教育によって日本を弱体化を狙う労働団体。右翼の人たちからは敵意を持たれている。
「午後八時に出発なんて」
 私はつぶやいた。アジアの某国の海外進出がさかんになりアジア人による新しい植民地時代が起きて、二百年もたっている。アフリカ大陸は南アフリカ共和国やエジプトを除いて、日本の隣の巨大な国の固有領土になっていって、さらに資源がほとんどない日本には労働力という名の奴隷を求めている。日本が弱ければ日本人の大部分が奴隷になってしまう。

「で、さあ、東カムチャッカ共和国って偉大な指導者がいて」
 私たちが住む日本にも偉大な指導者がいる。今は二十三世紀。政治体制も人工知能だけでなくカリスマ性がある総理大臣が権力を握っている。
「どうして、外国に支配されたいの」
 私が質問をしたら、物静かな言い方で答えた。
「だって、人工知能よりも、もっと良いのが昔からの人間による独裁制なのよ」
「でも日本列島から貧困も撲滅したけど、外国は極貧で食料不足で人類の三分の二は飢餓で苦しんでいるのに、今、こうして高級なホテルで美味しいものが食べられるのに」
 物静かな口調で反論された。私には理解できない方法で。
「ねえ古代ローマ帝国って知っている。みんなが裕福なると文明が崩壊するのよ」
「理解できない」
 そうつぶやいた。


 午後十時半に特別に伊豆グランドホテルにチェックインさせてもらうことができた。豪華な食事が待っているのに何で、外国のように極貧と飢餓の境地にならなければならないのか理解できない。