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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「サスペンス劇場 因果応報」 第四話

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「平林さん、誘ってくれてありがとう。今日のことは楽しみにしていたわ」

「こちらこそ、無理を願いしてすみません。でもビックリしました。順子さんは全然変わってないですね」

「そう、ありがとう。褒めてくれるのは平林さんだけだわ」

「先輩が羨ましいです」

「あなたこそモデルさんと結婚したんでしょ?」

「ええ?聞いてなかったのですか?」

「何を?」

「いえ、いいんです。関係ないことですから。それより練習を始めましょう」

うっかり、元先輩の彼女と結婚したというところだった。
何度かの練習を経て本番の日が来た。男性は黒のスーツ、順子は真っ赤なドレスで会場に来た。
パーティーは前半がバンド演奏タイム。後半がディスコ&チークダンスタイムとなっていた。

会場に来ていた来賓からお酒を勧められてメンバーたちは少し酔って演奏をしていた。特に順子はオジサマ連中からたくさん勧められて、かなり酔っていた。
バンドマンというのはどんなに酔っていても演奏が始まるとちゃんとできる習性を持っていた。

全てが終わってお開きになってホテルのロビーで座って酔いを醒ましていた順子に平林は声を掛けた。

「大丈夫?送ってゆこうか?」

「ほんと?」

「ああ、じゃあタクシー呼んでもらうよ」

「ううん、いいの。少し歩けば収まるから、電車で帰るわ」

「じゃあ駅まで行くよ」

繁華街を二人は歩いて、JRの駅が見え始めた少し手前にあるホテル街に近づいた。
急に順子がふらつくようにして平林へ身体を寄せた。

「大丈夫?」

「ねえ、休んでゆこう・・・」

「ええ?・・・うん、いいの?」

「男でしょ・・・そんなこと聞かないの」

結婚をしているのに浮気なんかしていいのかと思う気持ちより、目の前の順子を抱きたいという気持ちが勝っていた。考えたらもう典子とは数か月セックスをしていない自分がいた。
ひょっとして順子も同じようなことだったのかも知れないと思い始めた。