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てっしゅう
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「サスペンス劇場 因果応報」 第四話

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「今から平林くんじゃなく、みちひろって呼ぶね。私だってあなたを満足させられるか分からないよ。これから二人で努力してゆけばいいことだし、そういうことだけが付き合うということでもないし。誰でも劣等感があるけど、乗り越えて行かないといけないことは頑張るしかないよ。もう体のことは言わないでおこう・・・私も胸ないし、緩いって言われていたし・・・」

二人はそんな話をしているうちにお互いが慰め合いたいと思うようになっていた。
裸になった典子は綺麗だった。木下が言っていたように確かに中は緩かった。早漏の平林にはそれが幸いした。知子の時のような締め付け感が無く少し長持ちした。

スキンをつけていなかったけど、大丈夫と典子が言ったのでそのまま中で出した。

不安げな表情で典子は聞いた。

「気持ち良かった?」

「うん、すごく良かった」

「別に早くなんかないじゃない」

「そうかな。典子は感じたの?」

「もちろんよ。今でもずっと感じているわ」

「へえ~そう言うものなんだ」

「女は会った時からさようならするまでずっと感じているの。手を繋いでも感じるし、もちろんキスしても。こうして一つになったらさらに感じる。でも終わりじゃないの。あなたが傍にいて優しくしてくれていればずっとずっと感じていられるの。長持ちしないとダメなんて淫乱な心の表れだと思うし、その事がたとえ快感であっても心から満足できる恋愛じゃないと思えるわ」

典子が言った心から満足できる恋愛とは何だろうと平林は考えた。
射精することしか感じない男は、女の満足を同じように膣の中だけで考えてはいけないということなのだろう。
平林は少し自信が出てきた。街中を典子と歩くと男性はみんな見るし、振り返る。そのことは自慢になり、典子への強い執着心にもなってゆく。

もう典子を誰にも渡したくないと考えた平林は結婚を決意した。もちろん典子に断る理由はなかった。

子供が生まれて典子は以前のような体つきではなくなり、性格も変わったように平林には感じていた。母親としての振る舞いが夫への気遣いを失わせていた。
仕事先から誘いを受けて平林はバンド活動をするようになった。
メンバーの一人がホテルで行われる大手企業のクリスマスパーティーで演奏をして欲しいと頼まれたことをきっかけに、ロックバンドだったメンバーに新しくキーボードを参加させようと探し始めた。

平林は木下の奥さんがエレクトーン奏者だったことを思い出し、連絡を入れた。
子育てがあるから時間の制限はあるものの、面白そうだと加入を承諾した。
最初の練習日、結婚式以来の再開となった木下順子は全く変わらない美貌を見せつけてくれた。