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てっしゅう
てっしゅう
novelistID. 29231
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「新恋愛病院・不倫病棟」 第二十三話

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「同窓会ね。昔の好きだった人に再会したの。お父さんと仲良くされていれば、懐かしいねえ~と思い出を語るだけで終わっていた同窓会だった。心も体も寂しかったお母さんがカッコいい元恋人に誘われて気持ちを許したことは、同じような年齢の私にはよく解る。鉄男先生が聞いた話だと、あなたのために彼とは別れると誓ったみたいよ。それから、あなたに素敵な恋人を見つけられるようにアドバイスして欲しいとも言われたみたい」

「そうだったのですね。懐かしい思い出と自分がまだ女として認められたことが母をときめかせたのですね・・・切ないですね、この歳の自分には考えられないことだったので、本当の母の心が理解できませんでした。いけないことだとは思いますが、父にも責任があると言われた言葉は覚えておきます。女は恋愛をすると綺麗になると言われましたね?実は好きな人がいるんです。歳上ですが母には内緒です」

「あら、そうだったの。びっくりだわ。あなたの中にもお母さんの血が流れているのよ。情熱家だと本当は思うわよ。お母さんを許して、今度はあなたの恋愛を応援してもらいなさいよ。まずは女学校を卒業して成人に達してから身体は許すのよ。それまでは友達以上恋人は心だけでお付き合いしてね。きっと、お母さん喜ばれると思うわ」

「早奈枝さん、ありがとうございます。今は勉強が最優先です。女友達とも楽しい時間を過ごしたいし。母にはそのうち打ち明けますが、今言われた言葉を肝に銘じて彼になってくれたら仲良くしてゆきたいです」

「うん、きっとあなたなら彼もOKよ。小さな勇気が大きな幸せを呼ぶ。お母さんと恋愛話が出来るってとっても素敵なことよ。誰にも負けない相談相手だから、困ったら話してみるといいわよ。全力で助けてくれると思う」

「はい、そうします」

満面の笑顔で美玖は母親と一緒に帰っていった。
鉄男はこういうことは早奈枝が最大限の力を発揮すると見ていたが、その通りになった。
診察所間が終わって、里紗と鉄男と早奈枝は今日のことをシェアしていた。

自分たちに出来ることはまだまだたくさんあると、改めて志を大きく強くしてゆかなければならないと心に刻んだ。


*今回で一応の最終回となります。二十四話以降はしばらくお待ちください。