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てっしゅう
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「新恋愛病院・不倫病棟」 第二十一話

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笑いが起こる。
早奈枝の話が終わって、鉄男の性教育の講演は無事終了した。
先ほど質問をした生徒が帰ろうとする早奈枝に話しかけた。

「早奈枝さん、お話したいことがありますので病院へ伺います。一人で行ってもいいですか?」

「あら、そうなの。18歳未満は成人の同伴者がいるのよ。ご両親のどちらかと一緒じゃダメ?」

「もちろんです。と言いますか母親のことなんです」

母親のことって何だろうと考えながら早奈枝は自分の名刺を手渡した。
暫くしてやって来た女生徒と母親の悩みは深刻であった。

「では山本様中へお入りください」

早奈枝に呼ばれて親子は診察室に入った。

「先日講演に伺った時にお声掛けして頂いた山本さんですね?」

「先生、そうです。とても参考になりました。今日は母のことでご相談があって来ました」

母親は知らされていなかったみたいで驚いた表情になっていた。
18歳未満は親と同伴なのでついて来てほしいと言われただけだったのだ。

「では、山本さん、お母さんも同じ名前だから美玖さんとお呼びしますね。どうされましたか?」

「一年ほど前に偶然だったのですが母のスマホが鳴って、覗いたらラインの画面に男の人と写っている写真が送られてきました。開いてはいけないと思いながら見てしまいました。そのことは母に話していません。私はどうしていいのか分からなくなり母ともぎくしゃくするようになりました」

「お母さま、今のお話を聞かれてどうですか?」

「美玖・・・どうして人のスマホを覗いたの!」

「だって、お父さんとは違う男の人だったのよ。それも仲良く見えたし、気になるじゃない」

「まあまあ、ここで言い合うことはやめてください。冷静に話しましょう。お嬢さんがずっと気にしておられたことなので、正直に全部話して戴けますか?」

母親は娘をじっと見ながら一つ大きなため息をついて話し始めた。