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もやもや病 3

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30 内腔から肥厚する

もやもや病は、首から脳につながっている太い血管が、脳の真ん中で輪になって見えるところがあって、それを名前をつけた博士の名前でウイリス動脈輪という^^
で、その太い血管が内腔から肥厚するって言うのだけれど
血管の壁が、原因もわからず厚くなってきて血液の通りが悪くなるわけ
それは動脈硬化のように外からたまってきて厚くなるのじゃなくて
血管の内腔から厚くなってくる…
その原因がわからない…

血管壁が分厚くなって血液が流れにくくなり、その先まで血流が保たれないことになると、それは脳梗塞とかいうことになる
太い血管の血流が細い流れになってしまうと、脳という組織は偉いもので、がんばって、今まで写真に写らないような細い血管をフルに使って血流を保とうとする
それがもやもや血管と言われているもの
たばこの煙を吐いたように白くもやもやと脳の写真に映し出されるから…

そのもやもや血管は、とっても大切な役割をして、何とか日常の生活を補おうとしてくれる物だけれど、いかんせん細いので
もしもそこで血圧の急激な変化や、一時的な発作とかが元で一度に細い血管に急に血液が流れようとすると、その血管が破れてしまう
そうすると脳内出血と言うことになる

ドクターが説明してくれるときにはよく、大きな道路に車が流れていて2車線がふさがって渋滞すると脇道を探していく車がある、もしかしたら田んぼのあぜ道のようなところ、でもそのあぜ道は決してちゃんとした舗装された道路ではなかったりすると、通行量によっては道が壊れてしまう…それが脳内出血と言うこと
などと説明されていた

そのもやもや血管に頼りすぎることがないように、間接でも直接でも頭の表面にある太い血管を置いてくるなり繋ぐなりして血流を保とうとするのが外科的手術ということになる

子どもが患者の場合はこの血流を保たせないで居ると、手や足に麻痺が出るTIA一過性脳虚血発作という症状が出る
それは、ほんの数秒から数分ということもあって、手に力が入らないとか、足が動かないとか…
顔がゆがむとか…
でもその時点で病院に運んでも、すぐに消えてしまう症状を医師が見つけられないことがあって、今はまだしも昔はMRIの機械もそう無かったせいか、お母さんの心配しすぎだとか、子どもがそんな病気になるわけがないとか、子どもが甘えてふざけたんじゃないかとか…育児ノイローゼ扱いをされた患者の親も多い

医学の進歩…今は個人のクリニックでも、MRIがあるところだ

でも、日本に1万1千人とか言われている患者数は、脳外科医が5千人いたとして1人で2人の患者を診るか診ないかという症例数
その先生方に、もやもや病の診断が出来るようになったのは十数年という所だと思う、画像を読み取ることが出来ない場合もある…
作品名:もやもや病 3 作家名:とことん