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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「新恋愛病院・不倫病棟」 第十五話

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「はい、今の私が全くその通りだと思いますから納得です。早奈枝さんがいなかったら、ここへ来なかったなら、彼と身体の関係になって今頃抜け出せなくなっていたかも知れません。お互いに心から好きというわけでもないのにその時の気持ちの高まりだけで深い関係になるのは、やっぱりいけないと思います」

「SNSなんかで知り合うとそういう関係になってしまいがちね。顔の見えないところで妄想が膨らみ相手を信じ込んでしまう傾向があるからね。だから、現実になった時は良く相手を観察してから深い関係になって欲しいと思うの。私自身はそういう経験がないから偉そうには言えないけど、男の人が考えていることぐらいはだいたいわかるのよ。職業病かしら、ハハハ~」

「恋愛病院ですからね。確かに職業病なのかも知れません。今度早奈枝さんと一緒に彼に会って確かめてもらおうかしら?」

「それはお邪魔虫になるわよ。彼だって本心を明かさないかも知れないしね、私がいると」

「そうね、知らない人の前ではたいてい男の人は嘘をつくみたいだし」

「よく解ってらっしゃる。これだけお話が出来れば安心だわ。美佳さんは可愛い人だから、もっと自信を持って男の人と接して頂戴。今度会う時は素敵なお話が聞きたいわ」

「約束します。いい女になって幸せを掴みたいって思います。早奈枝さんに追いつけるよう努力します。本当にありがとうございました」

笑顔で帰っていった美佳は一年ほど経って早奈枝の前に現れた。素敵な男性と一緒だったので聞いてみると、あの時とは違う彼と話してくれた。
何より驚かされたのは見違えるほど若く見えることと、年齢を感じさせないスリムなスタイルだったことだ。

鉄男も早奈枝も、美佳が相当努力したであろうことが想像できた。
女は変われるということを目の当たりにした恋愛病院の成果でもあった。