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てっしゅう
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「新恋愛病院・不倫病棟」 第三話

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いよいよ診察の初日を迎えた。
緊張が走る、というよりもどんな人がやってくるのだろうかという興味の方が勝っているかも知れない。
受診前の心得として鉄男は二人に話した。

「あくまでも診察であり治療だからそこのところを踏み外さないようにしてください。
男性患者さんの中には保険がきく風俗だと回数を重ねるような人が出てくるかも知れないので、その時は私が厳しく対応しますので教えてください。里紗さんは生理日の時をカレンダーに書き込んでおいてくださいね。直接の担当を外しますので。早奈枝さんは良かったですよね?」

早奈枝は不機嫌な顔をして答える。

「良かったという言い方は抵抗がありますよ、先生。一応確かめて欲しかったです」

「そうだったね、言葉遣いは気をつけましょうと自分でいっているのにこれは失言だった。では、早奈枝さんもカレンダーに書き込んでおいてください」

「先生、私にはその必要はありません。心もアチラも全開で診察に専念します」

「良い心掛けです。それから18歳未満の患者さんは原則親と同席してもらいますので、もし一人で来られたらそのように申し伝えてください」

「先生、18歳未満の人なんか来るのでしょうか?」

里紗は首をひねった。

「性の悩みというのは思春期には多いものです。特に男性は自分のモノに対する劣等感とか、初めての時の焦燥感とか失望感とかがトラウマになったりするものです。女性も妊娠の心配や、男性を受け入れる怖さなんかがトラウマになったりするからね」

「そうですか、でも親と一緒にというのは恥ずかしくて難しいのではありませんか?」

「母親や父親と一緒に治療するというのではないし、話を聞くのは本人からだから心配いらないよ。親は一緒に来ているというだけでいいんだよ」

「それならいいのですが、私は自分の経験で性について母親や父親と話したことなど一度も無かったからそう感じたんです。ほとんどの人はそうだと思うのですが、男の子は母親に話したりするのでしょうか?」

「里紗くん、女性の方が母親に相談したりすると思っていたが、男は先輩とか同級生とかに相談するね、どちらかと言えば」

「先生、女子もそうですよ。結婚したら性のことについては母に話すことはありました。先生もお父さんに話したことありましたか?」

「子供のころに父親は亡くなったから、そういうことは無かったね。今思うと医師として聞いておきたかったことがあったね。内科医だったんだけど、子供たちが良く来ていたから、中には性器への悩みなんかもあったのかも知れないって思う。言い出せないだろうけど、聞いて欲しいと思っている子供は多いと思うなあ~。ここではそういうことが聞いてあげられるようにしたい」