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セブン・ゴ・三だ! ライダー!

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「みんな! すぐに出動してくれ!」
「ショッカーですか? おやっさん」
「いや、新宿上空に巨大UFOが現れたという情報だ、それに乗ってやってきた宇宙怪獣が暴れ回っているらしいんだ」
「宇宙怪獣ですか!? でも、地球の危機とあらば相手が誰だろうと戦いますよ! 新宿のどこです?」
「新宿通り、ALTA前だ」
「了解! みんな、行くぞ!」
 ライダー、ライダーマン、マッスル、三人ライダーのマシンが轟音を響かせて走り去る、そして晴子を後ろに乗せたレディ9のON-3号も後に続いた。

ライダ~ \(\o-) →(-o/) / ヘンシ~ン!→\(〇¥〇)/ トォッ!

 ライダーたちが新宿通りに入ると、すぐさま怪獣の姿が目に入る。
 それはアルマジロに似た感じだが二足歩行のために後ろ足は巨大で、銀色の固そうな甲羅が尻尾から背中、長い顔の額の辺りまで覆っている。
「で、でかい……」
 宇宙怪獣は身長40メートル、十二~三階建てのビルほどもある。
「クッシーやディズニーランドの恐竜の比ではないな」
「相手がでかかろうと怯むわけには行かねぇよ、戦おうぜ!」
「待て、マッスル、闇雲に突進して倒せる相手ではない! 踏み潰されるぞ! それにどんな能力を持っているかもまだわからないんだ!」
 いかなる時も冷静なライダーマン、その言葉が終わるか終わらない内に宇宙怪獣の長い口が紫色に光る。
「まずい! 避けろ!」
 ライダーが叫ぶのと宇宙怪獣の口から熱線が放たれるのはほぼ同時だった。
「危なかった……みんな無事か?」
「ああ、大丈夫だ」
「ぎりぎりだったけどな……見ろよ、これ」
 アスファルトの道路がどろどろに溶かされて地面に大穴が開いている。

「みんな! 大丈夫?」
 少し遅れてレディ9と晴子も到着した。
「これは一体どういうこと?」
 晴子が地面の大穴を指差す。
「ヤツは口から熱線を放つんだ、二人も気をつけてくれ、ヤツの口が紫に光ったら熱線が来るぞ」
「わかったわ、でも、あんなに大きくて鎧みたいな甲羅を持っていて、その上熱線も放つなんて……一体どうやって戦えば良いの?」
 一瞬の沈黙……誰も戦える方法を見出せないのだ、その時、晴子が叫ぶ。
「あ……あれよ!」
 晴子が指差した先には……。
「そうか! 熱線には熱線だな!」
「でも彼は移動できないわ、歌舞伎町交差点までおびき出せる?」
「任せてくれ!」
 ライダーマンが怪獣の足元をマシンですり抜けて大ガード方向へ向かうと、晴子は空中に五茫星を描き、呪を唱える。
「はぁっ!」
 晴子が気を放つと五茫星は東宝ビルの屋上に向かって飛んだ、そしてその先には……ゴジラヘッド!
「ギャォォォォォォォ!」
 額に五茫星を光らせたゴジラの咆哮! ビル街の窓ガラスが砕けて飛び散る。
「怪獣め! こっちだ!」
 大ガードを背にライダーマンがアタッチメントアームからレーザー光線を放つ、殺傷能力を備えた強力なレーザーだが巨大な宇宙怪獣には通じない、それでも気を引くだけの威力は備えていた、宇宙怪獣は大ガード方向へ歩き始め、歌舞伎町交差点に差し掛かる。
「ゴジラ! 今よ!」
 晴子が叫ぶと、東宝ビル屋上に備えられたゴジラの口が青白く光る、そして宇宙怪獣はその光に気付いて右を向いた。
「ギョォォォォォ!」
 ゴジラが放った熱線は宇宙怪獣の顔にまともに命中し、宇宙怪獣は新宿駅方向に倒れこんだ。
「「「「「やったか!?」」」」」
 ライダーたちはガッツポーズ、しかし、握った拳は力なく降りて行った。顔から煙を出しながらも宇宙怪獣は立ち上がったのだ、そしてゴジラを睨み付ける。
「もう一度熱線よ! ゴジラ!」
 晴子の絶叫にゴジラの口が再び光った、しかし、宇宙怪獣は体を丸くすると、まるで銀色のボールのようになってゴジラに向かって転がって行く。
「いけない! ああなったらゴジラの熱線も効かないぞ!」
「ギャォォォォォォォ!」
 ゴジラは再び熱線を吐くが、それは銀色の甲羅に跳ね返されてしまった。
「ぶつかるぞ! ゴジラ! 避けてくれ!」
「無理よ! 体も足もないんだもの!」
 ライダーマンの絶叫も空しく、銀玉に衝突された東宝ビルは粉々に砕け、ゴジラヘッドも崩れ落ちて行く。
「くそっ! ボウリングじゃないんだぞ!」
 マッスルが歯噛みする……しかし、ゴジラの熱線でも倒せないとすると、一体どうしたら……。

 その時だ。
「何か……聞こえる」
 レディ9の地獄耳が空気を切り裂くような音をキャッチした。
「あそこよ! 何か飛んで来る!」
 レディ9が指差した先、小さな赤い点にしか見えなかった『何か』は猛スピードでぐんぐん近付いて来る。
「あれは……」
「間違いないよな……」
「ああ……あれは……ウルトラセブンだっ!」
「ダァッ!」
 それはまごうことなきウルトラセブン! 今、宇宙の勇者が新宿通り歌舞伎町交差点に降り立った!
「ワリキレール星人! そして宇宙怪獣グースー! お前達を追って来たぞ! 地球の平和を乱す者はこの私が許さない!」
 思いもかけない強力な援軍に三人ライダー、そしてレディ9、晴子は声も出ない。
 すると宙に浮かぶ巨大UFOから一筋の光が地上に放たれ、ワリキレール星人がその光のチューブの中を次々と滑り降りて来た。
「キサマモシツコイナ、ウルトラセブン、ウマクマイタトオモッタノダガ……ダガ、チキュウジョウデノキサマノカツドウカノウジカンハワズカサンプン、ソノカンニグースーヲタオセルカナ?」
 どうやらリーダーらしいワリキレール星人が誇らしげに言い放つ。
「確かに……あのグースーとやらがあのまま丸まっていたら、いかにウルトラセブンと言えども攻撃のやりようがないな」
「どうしたら……」
 その時。
「その答えならば私が提供しようじゃないか」
 バタ臭い低音が響く、見るといかにも自信たっぷり気な外国人が……。
「あなたは?」
「コードネーム007、ジェームス・ボンドさ」
「え? 実在したんだ……」
「ああ、疑問があれば作者に言ってくれ、もっとも、答えられないと思うがね、思いつきだけで書き散らしているようだからな」
「思いつきでも何でも、心強い援軍ですよ、この際作者のご都合主義には目をつむります、で、その答えとは?」
「あの怪獣は実はロボットなのさ、機械仕掛けだよ、UFOの中で操縦しているヤツがいるんだ」
「そのワリキレール星人を倒せば……」
「そうだ、ウルトラセブンのアイスラッガーで一撃さ、しかしあの甲羅はアイスラッガーをも跳ね返す、私も応援するから早くUFOの中へ……と言っても敵が随分と増えているようだ……」
 続々と地上に降り立ったワリキレール星人は既に数百人、それらが一斉にライトセーバーのような光線剣を抜いた。
「敵が何人いようが、やるっきゃねぇよ!」
 マッスルが叫ぶ。
「その通りだ、なんとしても三分以内に巨大ロボットを操縦してるヤツを倒すんだ!」
 ライダーの言葉におのおのが力強く頷いた、その時だ。
「俺たちも加勢するぜ!」
「あなた方は……」
「見ての通り、元祖スーパー戦隊、ゴレンジャーだ!」
「しかし、ゴレンジャーの放送は1975年、もう相当なお年歳なのでは……」