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てっしゅう
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「空蝉の恋」 第三十四話

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「本当ですか?ええ~どんなタイプって・・・スポーツマンタイプです」

「よし分かった。同級生か後輩の中でカッコいいやつ探して連絡するよ。洋子さんに言うからそれでいい?」

「ありがとうございます。そうしてください。それからこの話はおば様には内緒でお願いしたいのですが、構いませんか?」

洋子が口を挟む。

「ママに内緒にするって、どうして?」

「心配をおかけしたくないので。仲良くなれたら自分から報告します」

「そうね、お父様にも聞こえるとマズいからね」

「そうなんですよ。父に知れたらそれこそ大騒ぎです」

「大丈夫なのかなあ~そんなことで」

「内川さん、大丈夫です」

「なら、いいけど」

優華は自分から頼まなくても洋子の彼から紹介してもらえることになって喜んでいた。
素敵な人が彼になってくれたら楽しいだろうなあ~とぼんやり考えていた。
夕方になって四人はホテルに戻り、寛いでいた。

「ねえ、ママ。後でパパのところに寄ってゆきたいの、どんな様子か見てみたいから。ここから確か近いと思ったし、娘だからね、少しは気になるの」

「そう、いいんじゃないの。私が付いて行くのも変だから一人か内川さんと出掛けたら?」

「うん、そうする。電話しておくね」

洋子は春樹に電話をした。

「パパね、ここまで来るって。ママにも会いたいと言ってた」

「そうなの?」

「偶然だけど近くにいるみたいで、来るのに三十分ぐらいだと言ってたよ」

「この格好じゃ何か言われそうだから、着替えて来るわ」

「ママ!もう夫じゃないんだから、そんなこと気にすることないって」

「そうなの・・・そうね、じゃあこのままでいる」

間もなく春樹はやって来た。
一言二言挨拶を交わして、隣に娘が座り、正面に私が座った。

「久しぶりだなあ~佳恵。おまえ、きれいになったなあ~」

「そうですね、もう三か月が過ぎましたわ。褒めてくれてありがとう。何だか恥ずかしいわ」

「二人で来たのか?」

「いえ、洋子の彼と、お友達の女の子の四人で来たの」

「彼が出来たのか!それなら紹介しろよ洋子」

「もう、ママったら、話して・・・」

「父親だからな。知っておきたいぞ」

洋子は内川と優華を呼びに行った。