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てっしゅう
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「空蝉の恋」 第三十四話

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四人を乗せた新幹線は東京駅に着いた。ディズニーへ向かう列車に乗り換えて、まずはホテルにチェックインした。荷物を預けて軽くランチを済ませてから入場した。平日にもかかわらず場内は人が多かった。外国人の来場者も多い。洋子と彼と優華は一緒にアトラクションに並んでいる。
私はショッピングがしたかったので、別行動をとることにした。

「ねえ、ママ。帰りたい時間になったらラインするけど、それまで一人で大丈夫?アトラクションに乗りたいって思わないの?」

「うん、どうも苦手なの。それに並ぶのも嫌だし」

「仕方ないのね。変な男性に誘われないようにしてよ。今日の格好で一人でうろついているとちょっと危ないって思える」

「何言っているの。ここはディズニーよ。新宿じゃないんだから大丈夫よ」

そう言えばちょっと肌の露出が多い服装だと改めて気付かされた。日差しが強いときは傘を差すが、今は曇っていてその必要はない。
ノースリーブでしかもスカートも短い。優華に驚かれたぐらいだから、夫がいる時なら絶対に着ない服装だ。
まだまだ本心では若い、若く居たい、と思っている自分なのだろう。

「お母さん大丈夫かなあ~」

洋子の彼はそうつぶやいた。

「ここは初めてじゃないから迷子にはならないと思うけど、これだけたくさんの人がいるとたとえディズニーだといっても変な人だっていると思うの。ママはあの格好だから・・・」

「素敵だとおれは思うよ。洋子さんもお母さんに似たから美人なんだし」

「うん、ありがとう。でもね、優華ちゃんはもっと美人でしょう?そう思わない」

「そうだね。これだけ美人が揃うと人目に付くよね。ここに来る途中でも男はみんな見てたからな。おれを見てくれた女がいなかったのが残念だよ」

「何言っているの、私が見ているじゃない。それとも他の女性から見られたいの?」

「いや、そういう意味で言ったんじゃないよ。自分がカッコよくないって言うことが残念だということ言ったんだよ」

優華がそれに答える。

「お兄さんはとっても素敵だと思います」

「おいおい、お兄さんかよ。内川っていう名前があるぞ」

「ごめんなさい、内川さん」

「優華ちゃんって彼はいないのか?」

「はい、居ません」

「もったいないなあ~近寄りがたいのかなあ?」

「私が避けてきたから・・・」

「へえ~そうなんだ。なんか理由があるの?」

「別にないですけど、この頃お二人の様子を見ていて、自分も彼がいたらいいなあ~とは考えますけど」

「だろう?すぐに出来ると思うよ。前向きに考えたらいいよ」

「甘えたいので、歳上が良いと思っているんです」

「そうなのか、じゃあおれが友達を紹介してやるよ。どんなタイプが好みなんだい?」