小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

見覚えのある(双子と三つ子)

INDEX|4ページ/4ページ|

前のページ
 


「…今のが、三つ子の次女さん?」

 廊下を遠ざかる女子の姿を見送りながら、僕は尋ねた。

「そう」

 肯定する洋介。

 僕は、素直に感心してみせた。

「…良く、三つ子の見分けが付くもんだ」

「3人の見分けは…付かない」

「え? でもさっき、2人の区別 付けてたよね?」

「3人のうち、さぁーじゃない人は、奈美さんか多美さんだからね。」

 歩き始めた洋介にツラれて、僕も歩きだす。

「─ もしかして、佐美さんと それ以外で、見分けてるって事?」

「さぁーは、見ただけで、9割方判るんだけど…」

 洋介は、窓の外を見た。

「他の2人は、さぁーじゃないって事しか、判らないんだよねぇ」

「さ、佐美さん以外は、消去法で認識してるんだ…」

「所作を見て、奈美さんか多美さんか判断してる。」

「…」

「さぁーを見分けるだけで、いっぱいいっぱい だった頃に比べれば、格段の進歩だよ!」

 窓から視線を戻した洋介が、感慨深げに呟く。

「観察と推理の積み重ね、だね。」

「それって、恋愛を語る時に 使う単語じゃな無いと思うんだけど。。。」