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過ぎゆく日々

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ゴールデンウィークあれこれ


 今年は三年ぶりに制限なしのゴールデンウィークとなった。溜まりに溜まっていた鬱憤を晴らすように、各行楽地は人で溢れた。当然、道路は大渋滞。感染の不安から、公共交通機関を避けてのマイカー移動も増えたことだろう。
 例年なら高速道路の大渋滞や観光地の大行列を、特に予定を持たない身としては、羨ましいような、大変そうで気の毒のような複雑な感じで眺めていたが、今回は先に不安がよぎった。せっかく感染者数が減りだしたのに、また増えてしまうのではないだろうか? 爆発的増加により制限が復活してしまうのではないだろうか?
 確かに、いつまでも社会活動の異常な状態を続けるというわけにはいかないだろう。だから経済との両立に舵をきったのだろうが、医療の切迫や、保育園休園、学校休校の事態などの不安はいまだくすぶっている。やはり、綱渡りの状態がまだまだ続いているのだ。
 
 またコロナの件から離れるが、連休中近くの新築中の家からずっと工事の音が聞こえていた。大工さんに祝日は関係ないのだと気づいた。大変だなぁと思う反面、休日で静まりかえった町中で響く工事音はそこで働いている人がいるという証であり、何となく落ち着かなかった。もちろんゴールデンウィークといっても働いている職種の人たちは大勢いる。医療介護に携わる人たちに休みなどなく、観光地の人たちは稼ぎ時でむしろ多忙だ。
 世の中、遊びモードの中で働くというのはさぞイヤなものだろうとつい思ってしまうが、みんなと一緒に休んで大混雑の休日を過ごすより、日にちをずらして休んだ方がゆっくりとした時を過ごせるとも言えるのだから、物事決めつけることではないだろう。
 
 とにかくそんなこんなの連休が明けて、そろそろ結果が出だす。さほど変化がなかったら、こんな感じで大丈夫なのだという大きな安心材料になる。ぜひ、そうなってほしいものだと切に思う。


              2022.5.10


作品名:過ぎゆく日々 作家名:鏡湖