詩⑮
果てない旅路の行く先を
追い求め歩く旅人
結末は死のみなのに
少しでも謳歌したがる
時間を持て余せず
有効活用合理的にと
淡々と生き抜く
喜びは失われていく
幸福とはなんだって
哲学的思考に傾いて
自分の存在価値すら
金に換算しようとする
そんな寂しい人生だ
けれども今死ぬのなら
踏ん張って生きていたい
通り過ぎてく電車が
「死はいつか来るから」
だから今は生きろって
後押ししてる気がした
苦しくもたまに楽しい
慎ましやかな生き方
それで十分なんだと
馬鹿な僕は再確認する
いつだって繰り返す
それが適正で術だ
それぞれの形があって
僕にはそれがいいって
ただそれだけだった