社会に不適合な二人の
早い早い、まだ早い
親戚一家と私と弟でなばなの里に行ったときのこと。
なばなの里には光の回廊と言う、冬夜のイルミネーションがあり、100m以上の長い道をトンネル状に無数のLEDが囲んでいて、中を通るとかなり綺麗なのですが、なばなの里は花の庭園のためご老人も多く、腰を曲げた方々が一方向に長く煌々とした道を通っている風景に弟がぼそりと。
「ねえ、これまるで天国への道みたいじゃね?」
「本当にそれっぽいから!冗談にならないから!」
親戚家の老婆に聞こえないか冷や冷やしました。
綺麗な景色が一気に興ざめする思いでした。
作品名:社会に不適合な二人の 作家名:春川柳絮