社会に不適合な二人の
ちらちらと見る時計
私は以前、飲食店の厨房で働いていたことがありました。その時、御飯を炊き始めて何分経って、もう炊けたか、と言うことや、この時間なら以降にこれだけの人数が来るので調理に必要な材料を準備しておかなくても大丈夫か。頻繁に時計を見ながら、厨房の料理場を切り盛りしていました。
今働いている本屋でも、残りの時間を見ながら後これだけの時間があるから、この仕事が出来る。この仕事が終わったらあの仕事がやれるから、もう時間がないからこの仕事の2セット目は切りが悪くなるけど続けるか確認しよう。
そういう事を考えながら頻繁に時計を見ています。
その話とはまたずれるのですが、今働いている本屋は4時間の仕事の合間に5分ほどのお茶を飲む休憩があります。
さて、私が頻繁に時計をみながら仕事をしているとき、店長が近づいてきて。
「あー、じゃあちょっと早いけど休憩にしようか。」
「あ、はい、ありがとうございます……。」
いえ、違うんです店長、早く休憩にならないかな、とか、早く終わらないかなって意味で時計を見てるんじゃないんです。
作品名:社会に不適合な二人の 作家名:春川柳絮