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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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Deep Fantasia

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 どのくらい時間がたったでしょうか。軟派な良太郎は、次の日にほかの女性との約束事があるのを思い出しました。
「そろそろ帰らないと、明日、レディと約束があるんだ」
 それを聞いた人魚たちは、しょんぼりしました。
「え〜、帰っちゃうの?」
 良太郎は答えました。
「うん。でも、君たちといた時間は、本当に楽しかったよ」
 良太郎を連れてきた人魚姫は、寂しげに笑いましたが、何かを思い付き、そこにいた青い魚に言いました。
「そうだわ。あれを持ってきてください」

 少しして、中くらいのサイズの袋を持って、魚が戻ってきました。人魚はその魚から袋を受け取ると、それを良太郎に渡して言いました。
「これは、私たちのお城に来た記念です。でも、中身は地上に着くまでお楽しみです」
「分かったよ。ありがとう。それじゃあ、また会おうね」
 海のお城の住民たちに見送られ、良太郎は帰っていきました。
作品名:Deep Fantasia 作家名:藍城 舞美