小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

赤襟の清ちゃんと、三毛猫のたま 36話~40話

INDEX|2ページ/15ページ|

次のページ前のページ
 


 『たま。お前の口は、いつでもひとこと余計です。
 あたしが機転をきかせたおかげで、お座敷の綱渡りも無事に済んだのよ。
 感謝しているのなら、あたしに、お礼を先に言うべきでしょう』

 『あん時は全くもって、肝を冷やした。
 あんな格好のまんま、綱渡りなんかした日にゃ、命がいくつあっても
 足りねぇや。
 ありがとうよ確かに助かった。大いに感謝しているぜ』

 『感謝しているのなら、いい加減に、あたしの背中から降りなさい。
 子猫のくせにやたらと重いわねぇ、おまえは』

 『言うねぇ。清子も。
 忘れ物を拾ってきてやったというのに、感謝の前に、いきなりの小言かよ。
 なんだよ。いらないのなら、また捨ててきちまうぜ』

 『わたしの忘れ物?。いったい何を、拾ってきたのさ?』

 『何だかよくわからねぇ。
 だがよ。妙に乳臭い、細長いバンドみたいなもんだ』

 『乳臭い、細長いバンド・・・・え。あ、ああぁっ!』

 清子が布団をはねのけ、いきなりガバっと飛び起きる。
たまが咥えてきたのは、洗面所へ忘れてきた、新調したばかりのBカップの
ブラジャー。
浴衣の襟を、いそいでかき合わせた清子が、たまの口から
ブラジャーを奪い取る。
『簡単には離さないぞ。ちゃんと礼をいうまでは・・・・』
たまも簡単には離さない。必死に食い下がる。
清子の新調したばかりにブラジャーに、たまがぶらりとぶら下がる。

 『こら。離しなさい。BカップがCに伸びちゃうじゃないのさ。たま!』

 『お前。いつの間にBカップになったんだよ。
 このあいだまで確か、ブカブカで、隙間だらけのAだったはずだ!』