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熱愛~国王の契約花嫁~外伝其の一~

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「久しぶりに?さんの顔を見たくなった。いつもはファソンばかり外をほっつき歩いているのだから、たまには私も許されるだろう」
 若き王は独りごちながら、??さんの本屋?に向けて弾んだ足取りで歩き始めた。
 春三月、聖君と国中の民から慕われる若き王の治世下、都漢陽に桜が咲くまであとわずかである。


 高史秀は、後に崔氏本家の傍流の一つに養子として入り、両班となった。それに伴い、本家の当主、吏?判書崔ドゴムの次女にしてサスの妻となった凜蓮も身分が旧に復した。
 崔ドゴムには二人の息子がいたが、生憎と長男には子がおらず、次男は早世してしまった。サスは後に、更にゴドムの養嗣子となり、崔氏本家の当主となる。義父が務めた吏?判書まで上り、当代の国王賢宗に仕えた。
 サスの妻は賢宗の後宮に一時期いたという記録が残っているが、詳しいことはつまびらかではない。サスと妻の間には一男二女が生まれ、娘の一人は賢宗と仁貞王后の第三王子広平大君に嫁いでいる。

                             (了)
    
 


   

 
菩提樹
  花言葉―熱愛、夫婦の愛、結婚、情熱の恋

     
  
 
  

☆なお、本編第三話では、サスの名は?思秀?ですが、こちらは?史秀?に変えました。また、本編でサスは崔家の執事の養子という設定ですが、外伝では実子という設定に変更しております。若干の相違がありますが、大筋には影響はありません。









 ?いちばん大切なことに気付く時〜?あとがきに代えて〜

 皆様、本当に暑い日が続いておりますが、お変わりございませんか?
 東です。この暑さのせいばかりというわけでもないのでしょうが、ここのところ、高校生の息子と私、相次いで体調を崩してしまいました。
 既に八月頭から寺の方は盆行に入っており、一年の繁忙期に突入しております。何とか気力でこの忙しい時期を乗り切ろうと考えています。
 今年になって、ぎっくり腰になったり体調を崩したりと私的に色々とありました。その中で、何が本当に大切なのか。わずかですが、見えてきたような気がします。人は普段、穏やかに暮らせているときは、その大切なものの価値を知ることはないのかもしれません。貴重な体験だと受け止めています。
 さて、今回は?王の女と呼ばれて?の本編第三話でも予告していましたように、凜蓮とサスのその後を描いてみました。七月は放送大学の試験準備で執筆をお休みしていたので、久しぶりに愉しく描けました。
 番外編はこの後、いよいよ?続 春香伝?に移ります。実は本編を描いていたときから、この賢宗が描いた作品を小説として書くのを愉しみにしていました。ドラマならさしずめ、ファソンと賢宗をやった俳優さんたちが?続 春香伝?の夢龍と春香をやるということになるのでしょうね。
 韓国語のお師匠様、いつも拙い作品をご覧いただき、ありがとうございます。今回、本編をご覧頂いた師匠の感想、とても嬉しく拝見しました。次の?続 春香伝?はかなり難しい挑戦だと思っているのですが、頂いた感想が励みになりそうです。
 師匠にご覧いただくのを愉しみに執筆、頑張ります!
 それでは、今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
                   東 めぐみ拝
二〇一七年八月吉日