吸出し
婆やさんは、手を引いてお嬢様の部屋に連れて行きます。
「俺の姿が、見えてますよね。」
「何をいってるんですか?おたりまえじゃ、ありませんか。」婆やさんは、答えました。
お嬢様の部屋に入って、さっそく治療を開始いたします。
暑くなって、自分も裸になりますと全身に何か書いてあります。お嬢様は、その墨の書き物を見て、
「それは、何のまじないなのですか?」と聞くと。
「長生きできるらしいまじないのはずなんですが...」と秋助は答えました。
お嬢様は、膿を吸い取ってもらい大事なところを刺激され、もうよがっております。
秋助もだんだんその気になって、秋助の持ち物はもうはち切れんばかりに、バキンバキンになってしまいました。
いっそこのまんま取り殺されるなら殺されたいと思い、秋助は、自分の物をお嬢様の大事なところに、差し込んでしまいました。
お嬢様はあっと思いながらも、気持ちが良くなってされるがままになっておりました。
一生懸命、腰を動かしていよいよ秋助は自分の中に溜まりに溜まった自分の膿をお嬢様の大事なところの中にぶちまけてしまいました。秋助の膿の出るわ出るわ。
お嬢様の大事なところから、溢れだし秋助が自分の大事な物を抜こうとしたら、お嬢様が秋助の大事なところを握って離しません。
秋助は、
「ここだけ、呪文を書き忘れてた。」
お嬢様の治療が一週間を過ぎて具合がだいぶ良くなりました。
白髪頭の老医者は、さて、そろそろ娘の具合も良くなってきた、あの娘も自分の具合が良くなって、さぞ私に感謝している事だろう。
いよいよ娘を自分のものにしてやろうと、お嬢様の業平の寮に往診にやってまいりますと、お嬢様の寮には誰もいなくなっております。
出入りの八百屋の商人に聞いてみると、お嬢様は、ここに出入りしていた貸本屋の若い男とできちまったようで、家に連れ戻されたような話でさぁ。と話した。
白髪頭の老医者は、あの娘を自分のものにしたかった。と思っていたので、たいそうがっかりしました。
そんなことなら、老い先短い命を惜しまず自分があの娘の膿を吸い取っていればよかった。とその時、始めて後悔しました。
その後、お嬢様と秋助がどうなったのかはわかりません。
それからまもなく、元は貸本屋をやっていた上田秋成というお方が雨月物語というお話を世にお出しになったということでした。