ワタシタチ。2
アイスコーヒー
枕元には使わない体温計
機嫌がなかなか優れない天気
真夏の電車はまるで冷蔵庫
待ち合わせまで時間はまだあるよ
届いていたものも 今はもう届かないみたいだけど
君はアイスコーヒーばかり飲んでいるから
腕に伝う水滴に少しだけ嫉妬していたんだ
初めて待ち合わせしたこの場所も
これからは違う思い出に塗り替えていってね
恋の力って偉大だ
泳ぐことが苦手な私だって
“いいな”と零した夏だったんだ
胸が苦しくてどうにかなりそうだった
君の好きだった曲を聴いては
来年の夏が来なければいいと思っていた
もう降りる用事がないこの駅に
久しぶりに車で通りかかったよ
街並みは何も変わってなかった
だけど何だっけ 君がよく入ろうかと迷っていたお洒落な外装の喫茶店
そこだけ違うお店になっていたよ
恋の力って偉大だ
友人の前では大笑いできる私も
隣でアイスを舐めることすら難しかった
恋の力って偉大だ
君がよく食べていたコンビニのパスタサラダ
それを見る度に思い出しちゃう日々がまだ続いているなんて
もうすぐ今年の夏が終わるらしい
相変わらず優れない空模様
蒸し暑いから泣いても今なら気付かれない
恋の力って偉大だったんだ
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