小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

花火と一番星にお願いを。

INDEX|1ページ/2ページ|

次のページ
 
花火と一番星にお願いを。


男1
男2
女友













男1が女を待ちソワソワしている。

男1  遅いなぁ…電話かけようかな…でも急にかけたら驚かせちゃうかな…。とりあえず今日の予定でも確認しとくかな…。

    手帳で予定を確認する男。女が小走りで来る。

女   お待たせー!
男1  なーー!!!!
女   ビックリしたぁ…急に大声ださないでよ…。
男1  ご、ごめん…。急に声掛けられて驚いちゃって…。
女   あーそっか。遅れちゃってごめんね。
男1  全然待ってないから大丈夫!とりあえず移動する?
女   走って疲れちゃったからすこし休んでもいい?
男1  じゃあすこし休んでこっか。

    ピンで女が照らされる。男1ストップモーション。

女   実は私はこの男のことがそんなに好きじゃない。友達が──

    女友、出てくる。

女友  (女の名前)のこと気になってるっていう子がいるんだけど…1回遊んであげてくれない?1回だけでいいから!私達友達でしょ?

    女友、去る。

女   ──とか吐かすもんだから仕方なく会ってる感じ…。てかこいつクラス一緒だし…。1日だけだし頑張って可愛子ぶらなきゃ…。

   ピン消える。男1ストップモーション解除。

男1 どこか行きたい所とかある?一応予定は立てて来たんだけど…。
女  せっかく予定立ててくれたんならついて行くよ。
男1 そっか!んーとりあえずクレープでも食べる?奢ろっか?

   ピンが女を照らす。男1ストップモーション。

女  やめてぇぇぇ!クレープとか太るじゃん!!あたし今ダイエット中なんだけど!てか変に奢られると後で色々断りづらいじゃん!

   ピン消える。男1ストップモーション解除。

女  ほんと!?やった!あたしクレープ大好きなの!
男1 じゃあ買いに行ってくるね!俺のオススメでいい?
女  うん!

   男1クレープを買いに行く、楽しそう。
   女、それを見送る。

女  なんであんな楽しそうなの、ウケる。あーダイエット中なのに…1日くらい平気かなー?

   女、ブツブツと文句を言っている。
   男2、ゆっくりと女に近づく。

男2  お姉ちゃん今ひまぁぁぁぁぁぁぁ!!??
女   急になんですかぁぁぁぁぁぁぁ!!??
男2  お、お前こんなところでなにしてんの…。
女   あんたこそ休日にナンパなんてしてんじゃないよ…。(男2)がナンパ男だってクラス中に広めるよ?
男2  い、いや!これは違うんだ!違うんだけど違くないんだ!
女   うるさいなぁ。蹴るよ?
男2  せめて殴るとかにしろよ…。とにかく!これはナンパじゃないんだ!誰がお前なんかナンパするもんか!
女   あ?

    女、男2を蹴る。

男2  痛いから!とりあえず話を聞け…。
女   わかったから。はやくしないと(男1)君にナンパしてるのバレるよ?
男2  だからナンパじゃないって!(男1)に頼まれたの!
女   は?どゆことよ。
男2  今週末、女の子と一緒に出掛けるからその子をナンパしてくれって。多分そこに自分が助けにはいってヒーローとか、そんな感じじゃねぇかな?あいつ彼女できたことないし、漫画とかに影響されすぎてるところあるからさ…。
女   あーそゆことね。つまりナンパ男を追い払って自分の株をあげようという姑息な考えか。
男2  口悪…。言い方どうにかしろよ…。
女   えー?(男2)君はかわいいあたしのほうが好みー?
男2  お前なんかアウトオブ眼中だわ。
女   なにそれ。古。つまんな。きも。
男2  あーはいはい。とにかく、お前は俺にナンパされろ!
女   わかったよ…。てか普通クラスメイトに頼む?
男2  あいつ抜けてるとこあるから…。

   男1、クレープを手に戻ってくる。

男2  ねーねー俺と遊ぼうよー。すこしだけでいいから!ね!
女   やめてください!ほんとそういうのいいんで!
男1  お、おまえ!やめろ!その子は僕の…か…かの…とも…とにかくやめろ!

   男1、とんでもなく演技が下手。

男2  チッ彼氏持ちかよ…ついてねぇ。
女   ありがとう(男1)君!
男1  大丈夫?
女   うん!

   男2、去る。
ピンが女を照らす。
男1、ストップモーション。

女  え。待って?色々言いたいことあるんだけど?あたしと(男2)が同じクラスなの知らないの?てか、あんたも同じクラスじゃん。アホなの?そしてそのクレープはなんだ。あたしの好きなやつじゃねぇか。

   ピン消える。男1ストップモーション解除。

男1  クレープ食べよ!
女   うん!
男1  ここのクレープよく食べるんだよねー。
女   あたしも!しかもこれ好きなやつ!
男1  え。ほんと!?よかった。

    少しの間。

男1  あのさ。(女の名前)さんって呼んでもいい?
女   普通そういうのって聞かないで、さりげなく呼ぶものだよ?
男1  あ。そうなの?ごめん。
女   でもいいよ、呼んでも。
男1  え。いいの?
女   そう言ってるでしょ?
男1  あ。そっか。ごめん。
女   何回謝るの?
男1  えっと。3回かな?
女   あと1回謝る気なの?
男1  え。2回だった?ごめん。
女   はい。3回〜。これでもう謝っちゃだめだからね。
男1  う、うん。

    ピンが女を照らす。男1ストップモーション。

女   ちょっと待て。なんだこのクソリア充な雰囲気は。おいこら。ちょっと楽しいじゃねぇか。でもだめ!この人とは付き合えない!……あれ。なんでそう思ってるんだろう?

    ピン消える。男1ストップモーション解除。

男1  クレープ美味しかったね。
女   え。あぁ。うん。そうだね。
男1  どうしたの?
女   なにが?
男1  なんか様子おかしくない?大丈夫?
女   え?そう?全然大丈夫だよ?
男1  そっか。ならよかった!あ。そうだプレゼント買ってきてたんだった!
女   え?プレゼント?なんで?
男1  この間誕生日だったでしょ?クラスの女子に囲まれてたじゃん。
女   えっ…。
男1  はい!これ!
女   ありがとう…。開けてもいい?
男1  もちろん!

    女、プレゼントをゆっくりと開封する。