HAPPY BLUE SKY 後編2
私は部屋の前で立ち止まり、ルームナンバーをもう1度確認した。合っている‥
そしてインタホーンを押した。男性の声が聴こえた。
「この度は当社の製品をご購入下さってありがとうございます。Mカンパニーでございます。製品操作のご説明に参りました。名前は、ベアー・ルーと申します」
それからすぐにドアが開いた。
「あれ‥Mカンパニーさん!キッドはどうしたんですか?手ぶらじゃないですか」
「これじゃダメですか?」
私はショルダーバックについている、キーホルダーのぬいぐるみを見せた。
半年ぶりに、あの大きな手で私の頭をなでてくれた。そう‥その大きな手は少佐の手だった。また指で私の頭を軽く小突き言った。
「俺が不在の間、TOPの言う事ちゃんと利いてたのか?また、ヨルをイジめてたんじゃねぇのか?監視の目がいないもんだからな」
「TOP様の言う事ちゃんと利きましたよ。カッジュはお利口にしてました!ヨル先輩はイジめてません。ツィンダー先輩がいなくてしょげているヨル先輩をイジめるなんて、私はそんな悪魔じゃありません」
「はいはい!わかりました。カッジュさん!頼りにしてますよ‥あのハゲタコとクマのオッサンを蹴り上げてくれ。アゴ割ってもいい!肋骨も許可する」
「ラジャー!カッジュのボスをイジめたんだから、カッジュが最大級のお仕置きしてやりますよん。選手生活でストレス溜まってますからね!」
「どうぞ‥やって下さって結構です」笑った少佐だった。
作品名:HAPPY BLUE SKY 後編2 作家名:楓 美風