HAPPY BLUE SKY 前編2
レストランで食事をしながら、少佐はこう言った。
「ホント‥君は俺の度肝を抜いてくれたよな。オーダー出す度に、今までセーブしてたパワーを一気に出してくれてさ。覚えているか?君が3回目のオーダーの時にしたことだ」私は首を傾げた‥
「覚えてないんだな。その様子じゃ‥あの日は機嫌が悪かったのか?俺のオーダー外でしただろう。俺達から見えないところでチンピラの腹に膝蹴り決めただろう。それもパワーセーブしないで。チンピラは肋骨2本折れてたぞ」私は少佐の言葉で思い出した。
「あぁ‥あのお兄さんですね。捕獲前に私の事を【ガキ】って言ったんで。お返ししただけです。膝蹴りだけだもん」
「その言葉は嫌いなのか?俺とTOP4人はいつも言ってるだろう?」
「少佐とTOP4人様は別です。それ以外は許しません」
私は目の前にあったカクテルに入った【シュリンプのサラダ】を手に取った。
「ありがとうございます。ご許可下さって。180cm以上の男をいとも簡単に撃退してくれる、カッジュさんですからな。多少のワガママは目をつぶりましょう。これからもよろしくな。今度は隊員としてビシビシしごくぞ。根性入れなおして来い。2週間後の初登庁待ってるぞ。俺と全部員もな!カッジュに期待してるぞ」
少佐は私の前に手を出した‥私は立ち上がって。
「よろしくお願いします!立野一美!一生懸命頑張ります‥よろしくご指導下さい」
少佐の手を握って頭を下げた私だった。少佐が私を【隊員】として認めてくれた事が嬉しかった私だ。日本に居る時は、何をしても認められなかった私だから。
少佐と食事をして3日後に私は【NATOC訓練校】を卒業した。これからNATOC・ファイン支部の隊員としての日々が待っている。その前に【リフレッシュ】も兼ねて私はある所に旅立った。
完
HAPPY BLUE SKY 2 【前編】完結です。
【中編】は 諜報部員としてちょっと成長したカッジュと。
ボス‥クラウス・デ・ウィル・ボンバード少佐の恋の始まりです。
頑張って書いて行きたいと思います。
今まで読んでくださってありがとうございます。
【hidamari】
作品名:HAPPY BLUE SKY 前編2 作家名:楓 美風